イランの新たなウラン濃縮を確認
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イランの新たなウラン濃縮を確認

1月10日 7時52分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

IAEA=国際原子力機関は、9日、イランが中部コム近郊に建設した核施設で、新たに遠心分離機を使ったウランの濃縮活動を始めたことを明らかにしました。

IAEAは9日、声明を発表し、中部コム近郊にある核施設で、遠心分離機が稼働し、ウランを濃度20パーセントまで高める作業が始まっていることを確認したということです。IAEAの複数の関係者によりますと、これはIAEAの査察官が今月、この核施設を査察して確認したもので、300基余りの遠心分離機が稼働しているということです。一方、イランのソルタニエIAEA大使は、国営テレビを通じて「コムの施設を含め、すべての核施設は、IAEAの監督下で稼動している」と述べ、新たな濃縮活動に着手したことを明らかにしました。この核施設は3年前に建設が発覚したもので、地下深くに建設されていることから、イスラエルなどによる攻撃を避けながら核開発を進めるねらいがあるものとみられています。今回、新たなウラン濃縮活動の開始が明らかになったことで、イランの核開発に懸念を強める欧米からの反発は、今後さらに強まるものとみられます。IAEA=国際原子力機関が、イランの中部コム近郊にある核施設で新たにウラン濃縮活動が開始されたと明らかにしたことについて、アメリカ国務省のヌーランド報道官は、9日の会見で「ウラン濃縮活動を直ちに停止することを求める。国連安全保障理事会の決議に対するさらなる違反だ。イランは濃縮活動をやめ、査察に完全に協力するべきだ」と述べ、イラン政府を強く非難しました。ヌーランド報道官は、また、この核施設でウランを濃度20パーセントまで高める作業が行われていることが確認されたことについて「平和的に利用する目的であるならば、20パーセントまで濃縮する必要はない」と述べ、核の平和利用の権利を行使していると訴えるイランの主張を一蹴しました。