イラン“第2の核施設稼働へ”
K10051371011_1201090719_1201090721
NHKニューストップへ
※ すべての機能を利用するには、JavaScriptを有効にしてください。

イラン“第2の核施設稼働へ”

1月9日 5時2分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

国連決議を無視してウラン濃縮活動を進めているイランが、中部のコム近郊に建設した第2の核施設でも、近く、ウラン濃縮活動を始める方針を明らかにし、欧米側がさらに反発を強めるとみられます。

イランは、国連安全保障理事会の4度にわたる制裁決議を無視し、「原子力の平和利用」を主張しながら、核兵器の開発にも転用できるウラン濃縮活動を、中部のナタンズの核施設で進めています。こうしたなか、イランのアッバシ原子力庁長官は、7日、中部のコム近郊に建設した第2の核施設でも、近く、濃縮度20%のウランなどの製造を始める方針を明らかにしました。翌8日付けのイランの保守系有力紙は「核施設はすでに稼働した」と伝え、コム近郊での濃縮活動がすでに始まった可能性もあります。第2の核施設は3年前に建設が発覚したもので、地下深くにあるため、イスラエルなどによる軍事攻撃を避けながら核開発を進めることをねらっているとみられていて、去年からは、濃縮活動に必要な遠心分離器をナタンズの核施設から移す作業も行われています。核開発問題を巡って、イランは、欧米など関係6か国との交渉を、隣国トルコで再開させたい意向を表明していますが、一方で、ウラン濃縮活動を推し進める姿勢を改めて示したことで、欧米側がさらに反発を強めるとみられます。