米 デイリー首席補佐官が辞任
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米 デイリー首席補佐官が辞任

1月10日 7時59分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

アメリカのオバマ大統領は、ホワイトハウスで記者会見し、1年前に政権運営の要として起用したウィリアム・デイリー首席補佐官の辞任を発表しました。大統領選挙まで1年を切った時期に首席補佐官が交代するのは、極めて異例のことです。

オバマ大統領は、9日、ホワイトハウスで記者会見し、ウィリアム・デイリー首席補佐官が辞任し、後任にホワイトハウスの行政管理予算局長を務めるジェイコブ・ルー氏を起用すると発表しました。デイリー氏はウォール街出身で、野党・共和党とも良好な関係を持っていたことから、おととしの中間選挙での与党・民主党の大敗を受けて、オバマ大統領が去年1月、人事刷新の柱として起用したものです。オバマ大統領は首席補佐官の交代に踏み切らざるをえなかった理由について踏み込んだ説明を避けました。しかし、アメリカの主要メディアの一部は、財政赤字の削減を巡る交渉で共和党との対立が深まり、期待された成果が挙げられなかったことに加え、ホワイトハウス内の改革を図ろうとしたデイリー氏と、政権発足直後からホワイトハウス入りしていたスタッフとの間の確執が深まったためだなどと伝えています。大統領選挙まで1年を切った時期に首席補佐官が交代するのは極めて異例で、オバマ大統領の再選戦略への影響は避けられないとの見方が出ています。一方、ホワイトハウスの新たな首席補佐官への就任が決まったジェイコブ・ルー氏は56歳。オバマ政権発足後は、クリントン国務長官の下で副長官を務め、おととし11月からは政権の予算案づくりとその執行を統括するホワイトハウスの行政管理予算局長を務めてきました。民主党のクリントン政権時代にも1998年から3年間、行政管理予算局長を務めた予算の専門家です。ルー氏は、もともと税や社会保障の専門家として民主党の元下院議長のアドバイザーを務めるなど、議会に太いパイプを持っているとされ、オバマ政権では、債務の削減に向けた野党・共和党との協議で難しい調整を任されてきました。アメリカメディアの報道によりますと、ルー氏の首席補佐官への就任は、辞任するデイリー氏が直接、オバマ大統領に進言したということです。