東京電力福島第一原子力発電所で、体調不良を訴え心肺停止となっていた60代の男性作業員が、9日、死亡していたことが分かりました。死因は、心筋梗塞だということで、東京電力は「医師からの正式な説明はまだないが、被ばく量が少ないため、放射線が原因とは考えにくい」としています。
東京電力によりますと、福島第一原発で9日午後2時すぎ、建設会社が請け負った作業をしていた60代の男性作業員が体調不良を訴えて倒れ、その後、心肺停止になり、いわき市の病院に運ばれました。男性は、9日の午後5時ごろ、急性の心筋梗塞で死亡したと、11日午後、建設会社から東京電力に連絡があったということです。この男性は、9日は放射性物質を含む汚泥をためる施設を建設する作業に当たっていて、福島第一原発での去年5月からの被ばく量は、合計でおよそ6ミリシーベルトだということです。東京電力は「医師からの正式な説明はまだないが、被ばく量が少ないため、放射線が原因とは考えにくい」としています。福島第一原発では、事故のあと去年5月から10月にかけて、40代から60代の男性作業員3人が心筋梗塞や急性白血病などで亡くなっています。