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小沢氏裁判(13)銀行取り引きは

1月11日 13時27分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

検察官役の指定弁護士は、小沢元代表が土地を購入する際に提供した4億円の出どころなどについて質問しました。法廷での主なやりとりの概要は次のとおりです。

(指定弁護士)4億円の原資について、1月23日付けの供述調書に『昭和60年に湯島の自宅を売却して、深沢の自宅の土地を購入し、建物を建てた際、残ったおよそ2億円を積み立てていた銀行の私の口座から、平成元年11月21日に引き出した現金2億円、信託銀行の家族名義の口座から平成9年12月15日に現金で引き出した合計3億円、同じ口座から平成14年4月3日に現金で引き出した6000万円の合計5億6000万円のうち、平成16年10月に元赤坂タワーズの事務所の金庫に残っていた4億数千万円のうちの4億円です』とありますが?

(小沢元代表)ご存じと思いますが、検察の事情聴取では、私が資料を持って話しているわけではありません。何月何日にどこの銀行で、というのは答えていません。それは検察の調査でそうなったのだろうし、私としては日付までは覚えていないので、調書はそういう記載になったのだと思います。

(指定弁護士)今、話したことは調書と同じ趣旨ですか?

(小沢元代表)はい、そうです。

(指定弁護士)信託銀行の3億円については、その日のうちに小沢和子さん名義の口座に2億9800万円が入金されていることが分かって、後に供述を変えたんですか?

(小沢元代表)変えていません。和子名義の口座に入金があったことについては具体的には分かってなかったと思います。

(指定弁護士)その後、検察が資金の流れを追っていったら、和子への入金が分かって、その後、あなたが供述を変えたことはありますか?

(小沢元代表)和子に振り込まれた金が安田の3億円そのものであるかどうかは私は分かりません。

(指定弁護士)これは一問一答の調書ですが、あなたは『信託銀行から出金した3億円について、銀行の和子さん名義の口座に2億9800万円の振込があることが確認できましたので、その振込は信託銀行から出金した3億円の中から振り込んだものだと思います。3億円の出金は私が指示をして和子が入れたのかもしれません』と供述しています。また、別の調書では『私としては4億円が自己資金に由来するものであることは間違いないと言える』と供述しています。こういうやりとりが検察官との間でなされたことはありましたか?

(小沢元代表)そうかもしれないが、正確な記憶はありません。信託銀行の金そのものという認識はありませんでした。

(指定弁護士)4億円の出どころについて、あなたは調査はしましたか?

(小沢元代表)銀行に再三、金の出入りの明細や資料を教えてくれと言いましたが、銀行もないのか分かりませんが、そういう古いものはないということでした。

(指定弁護士)信託銀行から出金した3億円が、石川さんに渡した4億円に含まれるという見解ですか?

(小沢元代表)手持ちの金もあったが、客観的資料でお示しできるものではないので、金融機関に尋ねたわけです。しかし、結果として詳細な資料はありませんでした。私としては信託銀行からおろした金も金に色はついていませんので、トータルの原資になったと思います。

(指定弁護士)あなたはこれまで金融機関から億単位の引き出しをしたことは、ままあったのでしょうか?

(小沢元代表)はっきりしたのは自宅の転居の際の売買代金です。しかし、売買代金を出した記録は銀行からもらえませんでした。湯島の自宅を売って、世田谷の自宅を購入した際の差額はかなりあったと思いますが、銀行から出てきたのは2億円。そのほかもあったと思いますが、説明できる資料はありません。

(指定弁護士)じゃあ、こういう聴き方をしましょうか。4億円の現金は元赤坂タワーズにいつごろからあったんでしょうか?

(小沢元代表)年月日までは分かりません。しかし、現金を手元に置くのはずっと以前からそうしていました。4、5億円の現金が元赤坂にいつからあったかは分かりませんが、かなり前からあったと思います。

(指定弁護士)感覚の違いかも知れないが、私からすると億単位の現金を自宅に置いておくというのは想像ができない。現金を置いておくのはどういう考えからなのですか?

(小沢元代表)一つは何かの必要があるときにすぐに対応できる。感覚の違いとおっしゃいましたが、手元にあることは安全でもあるし、私どもの感覚としてはそれほど離れたことではないと思います。

(指定弁護士)話を変えます。平成16年10月に銀行の衆議院支店に個人口座をお持ちでしたよね?

(小沢元代表)いつからかは分かりませんが、もっておったと思います。

(指定弁護士)あなたの事務所で通帳を管理していたんですか?

(小沢元代表)はい。ずっとそうだったと思います。

(指定弁護士)その口座にはどういうお金が入るんですか?

(小沢元代表)歳費。それと顧問をしている会社の顧問料。新聞、雑誌の出演料というのか執筆料もそこに振り込まれていました。まとまったのでいうと、日本改造計画の印税も何冊かの本を出した印税もかなりの額に上ったと思います。

(指定弁護士)あなたの収入は基本的にはこの口座に振り込まれるのか?

(小沢元代表)はい、そうだと思います。

(指定弁護士)石川さんに渡した4億円は、この口座からも出ていますか?

(小沢元代表)通常使っていた口座からではないと思います。記録がないので客観的資料に基づいていませんが、売買代金には違う口座を使ったのではないかと資料から判定できるので、その口座は解約されているので一時的な臨時の口座でした。売買の最後の2億円しか資料からは提示されませんでしたので。