2011年5月17日

Ubuntu 11.04 において「最近使用したファイル」を無効にする

Ubuntu 11.04 では Zeitgeist を利用し、ユーザーがデスクトップ上で行ったアクティビティをデータベース化して保存している。過去に行った行動を遡る事が出来るのが利点だが、 Unity インターフェースにおいてこれを元にした「最近使用したファイル」の情報が表示される為、使用したファイルを見られたくない場合には厄介だ。


・Activity Log Manager を使う

※ よりスマートで確実な方法があったので追記

・ubuntuApps - Activity Log Manager PPA Zeitgeistの履歴をGUIで簡単削除 Zeitgeistによるロギングをワンクリックで停止させる
http://ubuntuapps.blog67.fc2.com/blog-entry-263.html

・Gnome Activity Journal を使う

・GNOME Activity Journal
https://launchpad.net/gnome-activity-journal

GNOME Activity Journal は、自分の行った行動(アクティビティ)からファイルをブラウジング出来るツールで、 Zeitgeist によって保存されたアクティビティを GUI で参照・管理出来る。

・インストール (Ubuntu 11.04 Lauchpad PPA) 

Ubuntu 11.04 のリポジトリで現在サポートされているバージョンは 5.0.1 だが、それがエラーで動かない場合は 6.0 が利用できる。ここではこのバージョンをサポートしてくれている PPA を利用する。

・Manish Sinha (मनीष सिन्हा) - Experimental packages
https://launchpad.net/~manishsinha/+archive/experimental

※ 表記されている通り、実験的なバージョンである。使用の際は不具合に注意し「自己責任」で。

sudo add-apt-repository ppa:manishsinha/experimental
$ sudo apt-get update
$ sudo apt-get install gnome-activity-journal

インストールしたら実行。

$ gnome-activity-journal

Zeitgeist によって保存されているアクティビティが GUI で分かりやすく参照できる。下にある棒グラフが日におけるアクティビティの推移で、クリックするとその日のアクティビティが参照できる。アクティビティを左クリックして「Delete item from Journal」を選択するとそのアクティビティをデータベースから削除。「最近使用したファイル」からもそれが消去される事になる。


「Blacklist Manager」プラグインを利用すれば指定したディレクトリのアクティビティを Zeitgeist で保存しないようにすることが出来る。右上のアイコンから「Preferences」を選択して Blacklist Manager を有効にする。


「Blacklist」タブを選択してブロックしたいディレクトリを入力する。特定のディレクトリ下の全てのファイルをブロックするとして、例えば「ホームディレクトリ下の Image ディレクトリ下の全てのファイルをブロック」したい場合には「file:///home/ユーザー名/Image/*」と入力する。


これでホームディレクトリ下の Image ディレクトリ下の全てのファイルは参照してもアクティビティとして保存されず、「最近使用したファイル」にも表示されなくなる。


・注意

実際に自分の PC 上で動作させてみたが、やはり実験的なバージョンでの動作であるためか、完璧に動作している感じではない。「Blacklist Manager」においては日本語のディレクトリはパスとして登録出来なかった(登録しても日本語のパスが含まれていると無効)。

現状は様子をみて安定して動作するようになったら試してみたほうが良い気がする。

2011年4月29日

Ubuntu 11.04 の Unity インターフェースの使用感

4/28 に Ubuntu 11.04 が公開された。

・Ubuntu 11.04
http://www.ubuntu.com/

今回の LTS へのアップグレードにおいて大きく変更があった点といえば、やはりデスクトップのインターフェースに「Unity」が採用された事だ。

従来の GNOME とは大分使用感が異なる為、始めはやや違和感を感じたが、慣れてくると直感的に使えて便利だと思った。


・アプリケーションの選択や切り替えはランチャーで行う

パネル上左端のボタンをクリックする事によってシンプルなメニューが表示されるので、使用したいアプリケーションをここからたどって選択出来る。


従来の GNOME パネルのような項目別に参照したい場合、ランチャー上の「アプリケーション」のアイコンを右クリックすると似たような感じで参照が出来る。


実行したアプリケーションはランチャーに表示される。このランチャーがそのままウィンドウマネージャとして機能するので、ウィンドウを切り替えるには切り替えたいアプリケーションのアイコンをクリックする。同じアプリケーションを複数実行している場合、アイコンをダブルクリックすると一覧を表示でき、その中から選択できる。


ランチャーのアイコンを右クリックして「常にランチャーに表示」を選択すると、そのアプリケーションをランチャーに登録でき、ランチャーからワンクリックで実行出来るようになる。


逆にランチャから削除したい場合にはこのチェックを外す。ランチャーのアイコンを並び替える場合には、ドラッグでアイコンを一旦ランチャーの外に出し、並び替えたい位置に挿入する。


・グローバルメニューによるデスクトップとウィンドウ表示の簡略化

Unity では Mac のように選択されたウィンドウのメニュ−がデスクトップ上部のパネルに表示される。これによりウィンドウのメニューが簡略化される。ウィンドウを最大化した場合には、ウィンドウのタイトル及び操作もここに表示されるので、デスクトップを広く使える。ただ、最大化した場合ウィンドウ操作ボタンの位置が左にくるので、右側にウィンドウ操作ボタンがある環境に慣れていると違和感がある。また、マルチウィンドウで使用するアプリケーション(GIMP 等)はかなり使いづらい。


・デスクトップ上に複数のワークスペースを展開する

もともと GNOME や KDE といった Linux のデスクトップ環境では、デスクトップ上に複数の仮想デスクトップを用意し、切り替える事でデスクトップを広く使えるようなっているが、 Unity ではこれを更に簡単かつ便利に活用できるようになっている。

ランチャーから「ワークスペースの切り替え」をクリックするとデスクトップ上に全てのワークスペースが画面上に展開されるので、移動したいワークスペースを選んで右クリックでそのワークスペースへ移動出来る。この展開された状態でもウィンドウの操作をマウスで行うことが出来るので、ウィンドウを各ワークスペースに割り振ることも簡単に行える。


・Windows ボタンでランチャーにショートカットでアクセス

いちいちランチャーまでマウスを移動させなくても、 Windows ボタンを長押し(短く押すとメニューが開く)するとランチャーを表示させる事が出来る。この時ランチャーのアイコンに対応するショートカットキーが表示されるので、そのキーを押すとショートカットでランチャーを実行できる。


・11.04 において従来の GNOME インターフェースを使う

ログイン時のセッション選択で「Ubuntu クラシック」を選択すれば従来の GNOME パネルが使える。 Unity が使いづらいと感じる場合やマシンスペックが足りずに動かせない場合はこのセッションで実行すればよい。

Reference: Ubuntu 11.04 において「最近使用したファイル」を無効にする

2010年12月12日

Ubuntu で LP 音源を録音してみる

近所の電気屋が安売りをしていたので USB オーディオ・アダプタを購入して LP からの音声の録音に挑戦してみた。

・環境設定

使用したアダプタは「DAVOXL」。音質はそれほどでもないが(量子化ビット 16 ビット, サンプリングレート入出力 48000Hz) USB バスパワー供給の安価で使いやすいアダプタ。接続してシステムが認識したら「サウンド」を開いて音声の設定。


入力をアダプタからに変更。


・録音

設定が完了したら録音開始。録音に使用するソフトウェアとして使い易い「Audacity」を使用した。まずは録音(サンプリング)のパフォーマンスを設定。


録音ボタンを押して音声録音を開始し、 LP プレーヤーの電源を ON にして再生する。これで音声が出力されるとアダプタから PC に音声が入力される。


録音が完了したらファイルの書き出し(ファイル→書き出し)。今回は MP3 の 320kbps のオーディオファイルとして書き出した。

2010年12月11日

PulseAudio の入力ソースを変えて Ubuntu のデスクトップをキャプチャ・録音する

Ubuntu Desktop において標準で PulseAudio サウンド・サーバを使用して音声を出力している場合、 PulseAudio の音声の入力ソースを変える事によりオーディオのソースを変更してキャプチャや録音を行う事が出来る。キャプチャや録音に際して「マイクによる入力」ではなく「モニター上の音」をキャプチャしたい場合(または逆の場合)の切り替え等に利用できる。

・「サウンド」から設定

メニューから「システム」→「設定」→「サウンド」を選択し、「プロファイル」を変えることによってこの設定は簡単に出来る。 Ubuntu Desktop における PulseAudio は、デフォルト設定で入力に利用するデバイスを選択するとその入力ソースから音声を入力する設定となり、出力のみ(Output)を選択すると入力ソースを「モニター上の音」とする設定となる。


・PulseAudio Device Chooser

「PulseAudio Device Chooser」を利用するとより詳細なデバイス設定が行える。インストールされていない場合は「padevchooser」パッケージをインストールするとメニューの「サウンドとビデオ」に登録される。起動するとシステムトレイにアイコンが表示され、ここから左クリックで PulseAudio の設定が行える。「Manager...」を選択するとサーバの状態の確認が出来る。


「Devices」を選択すると利用可能なデバイスが表示される。「Sinks」 が「出力」に利用するデバイスで、「Sources」が「入力」に利用するデバイス。


各デバイスは選択して「Properties」をクリックすると詳細が表示される。入力に利用するデバイスを変えるには「Sources」から切り替えたいものを選択して「Properties」をクリック。


システムトレイを左クリックで「Default Source」→「Other...」を選択し、入力ソースとしたいデバイスの「Name」の値を入力する(Properties の Name の値をコピーアンドペースト)。


これで入力に使用するデバイスが切り替わる。 「モニター上の音」を入力ソースとしたい場合には語尾が「monitor」のものを入力ソースとすればよい。


・キャプチャや録音

PulseAudio を介していればツール側のデバイスの変更の必要はなく、 PulseAudio のソースを変えることで入力ソースが変わる。キャプチャなら「gtk-recordMyDesktop」、録音なら「Audacity」や Ubuntu 標準の「サウンド・レコーダ」を使用してみると指定した入力ソースでキャプチャや録音が行える。


Reference:
recordMyDesktop を使用した Linux におけるデスクトップのキャプチャ
ウェブカメラを用いる Ubuntu におけるデスクトップのキャプチャ
JACK を使用した Linux における柔軟な音声編集
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