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事件
【連続不審死初公判】「殺害していません」 木嶋被告、全面否認で無罪主張
首都圏で起きた男性の連続不審死事件で、殺人や詐欺などの罪に問われた木嶋佳苗被告(37)の裁判員裁判初公判が10日、さいたま地裁(大熊一之裁判長)で開かれた。木嶋被告は罪状認否で、一部の詐欺について現金を受け取った外形的事実は認めたが、3件の殺人については「私は殺害していません」などと述べ、起訴内容を全面的に否認した。
起訴状などによると、木嶋被告は平成21年7月、インターネットの結婚紹介サイトを通じて知り合った東京都千代田区の会社員、大出嘉之さん=当時(41)=に結婚する意思があるように装い、専門学校の学費援助名目として現金約470万円を詐取。さらに同年8月、大出さんに睡眠剤を飲ませて眠らせた上、埼玉県富士見市の駐車場に駐車中の車内で、練炭を燃やして殺害。同年1月には東京都青梅市の会社員、寺田隆夫さん=当時(53)=を、同年5月には千葉県野田市の無職、安藤建三さん=当時(80)=を、それぞれの練炭自殺を装って殺害したとされる。
このほかに、20年8月から12月にかけて男性2人に結婚をほのめかし、計319万9000円をだまし取った▽21年7月から9月にかけて、男性3人に結婚する意思があるように装い、現金をだまし取ろうとした▽21年1月、都内のホテルで男性を睡眠薬で眠らせ、財布から5万円を盗んだ-として6件の事件で起訴されている。
木嶋被告は22年2月の殺人容疑での逮捕後、黙秘を続けているが、検察側は状況証拠の積み重ねで立証していく方針。一方、弁護側は詐欺の一部は認めるものの、殺人に関しては無罪主張をするとみられる。このため、証人延べ63人が出廷を予定している。
裁判は3月13日に結審し、4月13日に判決言い渡しが行われる。裁判員は3カ月にわたる長期審理に加え、極刑選択を迫られる可能性もあり、心身共に負担が懸念されている。
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