10日朝、東京・江東区の東京港のふ頭で、接岸された大型のコンテナ船の間で、10メートルほどの大きさの死んだクジラが見つかり、専門家がクジラの種類や見つかった経緯を調べています。
10日午前8時半ごろ、外国と日本を行き来する貿易船が集まる、東京・江東区の青海ふ頭で、「クジラの死体のようなものがある」と、韓国の船会社から海上保安部に連絡がありました。ふ頭を管理している東京都の職員が確認したところ、接岸された大型のコンテナ船の間で、10メートルほどの大きさのクジラ1頭が見つかりました。クジラは腹の部分が白く、体の一部が切断され、すでに死んでいたということで、東京都は、このクジラを対岸にある清掃船の船着き場まで運びました。東京都によりますと、このクジラは漂流してきたのではなく、コンテナ船が重さを調整するため船内に入れる「バラスト水」を航行中に出し入れした際に、船内に紛れ込んで運ばれたのではないかとみられていますが、詳しい状況は分からないということです。東京都には、クジラを研究している団体から標本にしたいという申し出が寄せられているということで、都が今後の保存方法を検討するほか、専門家がクジラの種類や見つかった経緯を調べています。ふ頭を訪れていた男性は、「ここにはよく来ますが、クジラは初めて見たので驚きました」と話していました。