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地球上の水を観測 衛星が完成

1月10日 18時2分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

地球規模の気候変動などに密接に関わる海面の温度変化や土壌に含まれる水の量などを宇宙から捉える、日本の水観測衛星「しずく」が完成し、来年度の打ち上げを前に、10日、公開されました。

茨城県つくば市の筑波宇宙センターで公開された「しずく」は、縦横およそ3メートル、高さ4.7メートルの人工衛星で、宇宙航空研究開発機構がおよそ180億円かけて開発しました。地球上の水から出る微弱な電波を、高度700キロの上空から、直径2メートルのアンテナと高性能の受信機を使って捉え、エルニーニョ現象のような気候変動の原因となる海面の温度変化や、土壌に含まれる水の量を把握するほか、北極の氷の面積の変化なども観測できるということです。宇宙航空研究開発機構の中川敬三プロジェクトマネージャは、「地球規模で水が動く仕組みを理解することは、将来の気候変動を予測するために重要で、防災対策などに生かしていきたい」と話しています。「しずく」は、当初、今年度中に打ち上げる予定でしたが、一緒に打ち上げる韓国製の衛星の開発が遅れていることから、打ち上げは平成24年度にずれ込んでいます。