隼樹「あの、異形さん? 最近出番なくて影薄くなってない?」
異形「問題ナイ」
隼樹「そ……そうですか……」
ナンバーズの調整開始
一方、隼樹は……?
第十一話:二番姉さんと新たなナンバーズ
早朝の訓練場。
塚本隼樹は一人で、訓練場にいた。本来なら、ナンバーズも朝の訓練をするのだが、隼樹が提案したスピードアップの為に、彼女達は研究室でドクターからの調整を受けている。なので、訓練場には隼樹一人しかいないのだ。
隼樹は訓練場の真ん中辺りに立って、軽く準備運動、ストレッチをする。それらを終えると、隼樹は筋肉トレーニングを始めた。まずは腕立て伏せ。その次に腹筋をする予定。
誰もいない訓練場で、一人黙々と腕立て伏せをする。回数を重ねていくと、腕に負担が溜まり、辛くなってきた。少し、汗をかき始める。
限界が近づいてきて、倒れそうになるが、もうすぐ目標回数だ。歯を食いしばって、腕を立たせる。
「99……」
ラスト一回。これで最後だ。
「ひゃ……く!」
腕立て伏せ百回を達成した瞬間、隼樹は腕を崩して床に倒れた。
「ああ……! 腕立て伏せ百回はキツいぜ……!」
次に隼樹は、腹筋を始め、筋肉トレーニングを続けた。
筋肉トレーニングを終えた隼樹は、少し休んでから、次にランニングを始めた。訓練場はなかなか広いので、何周か走ればかなりの距離になる。額から汗を流しながら、隼樹は走り続ける。
ランニングを終えると、隼樹は次のトレーニングを始める。拳を握って、イメージする。目の前にイメージする相手は、ノーヴェだ。
素早く間合いを詰めて、ノーヴェが拳を振るってくる。それを避ける事が出来ず、隼樹は顔に拳を受けてしまう。固有武装を付けてなくても、ノーヴェは充分に隼樹より強い。でも、隼樹は倒れない。隼樹はシャドーボクシングを続けた。
*
朝の一人訓練を終えて、隼樹はシャワーを浴びている。シャワーを浴び終えると、体をタオルで拭き、いつものスーツを着て通路に出た。シャドーボクシングの結果? もちろん隼樹の惨敗です。
台所で朝食を作る。作るのは、隼樹、スカリエッティ、ウーノの三人分。ずいぶんと作る量が減ったなぁ、と隼樹は思った。
朝食を作り終えると、スカリエッティの研究室へ向かった。中に入ると、二人はナンバーズの調整を行っていた。
「おはようございま〜す」
部屋に入って、隼樹は二人に挨拶をした。
隼樹に気付いて、二人は作業を止めて振り返った。
「隼樹さん。おはようございます」
「おはよう、隼樹」
二人とも徹夜だったのか、目の下に“クマ”が出来ている。ナンバーズの調整も相当大変のようだ。
「コレ、朝食」
「ありがとう。後で食べるから、そこに置いといてくれ」
スカリエッティに言われて、隼樹は近くの机の上に二人の朝食を置いた。
「俺、ここで食べていいですか?」
「ああ。構わないよ」
隼樹は近くの空いてる席に座って、朝食を食べ始める。
ナンバーズは、培養カプセルだか生体カプセルだかの中に入っている。スカリエッティとウーノは、パネルを操作してナンバーズの調整をしている。
ナンバーズの強化が、どんな感じに進んでるのか気になって、隼樹は聞いてみた。
「ナンバーズの強化の方は、どうですか?」
「問題ないよ。強化した固有武装を扱えるようになる為の調整も、順調に進んでいる」
パネルを操作しながら、スカリエッティは答えた。
「そうですか」
答えを聞いて、隼樹は食事を進めた。
朝食を食べながら、隼樹は考える。機動六課の方は、ナンバーズ強化で多分解決だろう。問題は、あのトカゲ面の異形だ。
隼樹の目が鋭くなり、真剣な表情となる。アイツには、どんな強力な魔法も兵器による攻撃も通用しない。鉄壁の障壁がある限り、奴に触れる事も出来ない。先日、ドゥーエから異形の映像が送られてきた。小さな町での、管理局の武装局員と異形との戦い。しかも、異形の他にも謎の人物が武装局員を殺戮していた。冗談じゃないな、と思った。異形よりも格上かもしれない奴がいるのだから。
右手に箸、左手に茶碗を持ったまま隼樹は考え込む。
実は、隼樹は異形に対する案を既に一つ考えついているのだ。だが、それは案と言っても“無謀な案”。隼樹の中にある仮説が合っていれば、異形に対抗できる可能性があるっちゃある。勝率が、かなり低い案だが。
「……まぁ、異形の方は置いとくか」
他に大した案も思い浮かばず、隼樹は考えるのをやめた。結局、最初に思いついた案を使う事になりそうだ。
そう思ったのと同時に、スカリエッティが声をかけてきた。
「ところで隼樹。他のナンバーズの武装強化案は、考えてくれたかい?」
「ん? ああ、ハイハイ。ちゃんと考えてきましたよ」
そう言って、隼樹はポケットから手帳を取り出した。
実はスカリエッティから、他のナンバーズの武装強化の案を頼まれていたのだ。んで、隼樹の手にある手帳には、その武装強化の案が書かれてある。
「えっと、まずはセッテ。確か固有武装は『ブーメランブレード』でしたね。まず、ブーメランブレードの真ん中にあるピンク色の球体から光線を出す。更にピンク色の球体から、無数のエネルギーの塊のブーメランを生み出し一斉攻撃する」
「ふむ」
スカリエッティは、一旦作業を止めて隼樹の案を聞いている。
隼樹が続ける。
「オットーのIS『レイストーム』を、鋭い刃状に変形可にして物を切断できる能力を付ける。んでもって、エネルギーを集束させて特大のエネルギー砲を放つようにする」
そう言って、手帳のページをめくる。
「最後はディードか。IS・固有武装の『ツインブレイズ』の刀身に伸縮機能を付ける。ついでに飛ぶ斬撃を放つ。まぁ、本当は剣からビームとかの遠距離攻撃を放つ類いの技は、あんまり好きじゃないんだけど、そんな事言ってられないからね」
「ありがとう。彼女達の武装も強化するとしよう」
案を聞き終えて、スカリエッティが作業に戻ろうとした時、隼樹が声を上げた。
「あっ! それからウーノさんとチンクの案も一応出来たんだけど」
「ほお」
再びスカリエッティは、隼樹に顔を向けた。
隣で作業をしているウーノも、手を止めて隼樹を見る。
「ウーノさんは、AMFの効力がある制服を着ること。万が一って事もあるから、ウーノさんもスピードアップの強化を……」
「もちろん、そのつもりです。妹達の調整を終えたら、私の番ですから」
前線に出ないとはいえ、戦いには何が起こるか分からない。用心するに越した事はない。
「それで、チンクの案はどのような?」
「チンクは、金属製の糸を付けたスティンガーを投げて、糸で相手の動きを封じると同時にIS発動で糸を爆破して、相手を倒す。こんな感じです」
実は今の案とは別に、もう一つの戦法があるのだが、それはチンクが出てきてから話す事にした。
「後は、ドゥーエさんなんだよな〜」
頭をぐしゃぐしゃと掻きむしり、隼樹は悩む。
ドゥーエは潜入任務中で手が離せず、アジトに来て調整を受ける事が出来ない。だから、せめて武装強化、あるいは新武装を考えついて、ドゥーエに渡さなければと隼樹は考えた。だが、今のところイイ案は思いついていない。
「焦る事はないよ。時間はまだある」
「……ああ」
近々スカリエッティ達は、管理局の地上本部を襲撃するテロ行為を起こすが、確かに時間はまだある。しかし、時間は待ってはくれないモノ。やはり今の内に考えついた方がいい、と考えながら食器を持って、隼樹は研究室を出た。
隼樹が研究室から出て、ウーノが口を開いた。
「それにしても隼樹さんは、よく一人でこれだけの案を出しますね」
「ああ。お陰でナンバーズは、かなりの強化ができるよ」
いろいろな案を出した隼樹に驚き感謝しながら、二人は作業を続けた。
*
隼樹は訓練場で、また一人で訓練をしていた。朝と同じように、シャドーボクシングを行う。疲れて息切れを起こし、額から汗を流す。
トレーニングを中断して、床に座り込んだ。持ってきたペットボトルを掴み、中身の水を飲む。休憩中、隼樹は考える。
「ドゥーエさんは、諜報・潜入・暗殺が専門だから……あまり目立たない能力か武器がいいな……」
腕を組んで天井を仰ぎ、シンキングタイムに入った。
デッカイ武器を持たすのは、よろしくない。武器を持たすなら、暗殺向きの武器にすべきだ。例えば小型の黒いナイフとか──いや、それだと武器がチンクと被る。
なら、武器はやめて能力にするか。ISが二つあったっていいじゃないか、と隼樹は思った。
暗殺向きで、目立たない能力。うーむ、難しい。
そう思って、顔を俯いた時だった。
閃いた。
バッと勢いよく顔を上げた。
これならいけるんじゃないか、と思いかけたが、すぐに、いやダメだ、と思い直す。
スカリエッティの調整を受けなければ、新たなIS機能は付けられない。
また隼樹は考える。
なら、何とかドゥーエをアジトに呼べばいい。
ドゥーエもスカリエッティの命令なら聞くだろう。そうなると、まずはスカリエッティの説得。
隼樹は決心すると、立ち上がって走り出した。
スカリエッティの研究室へと──。
*
研究室では、ナンバーズの調整が続けられていた。
二人が作業を進めていた時、
「スカリエッティィィィィィ!!」
扉が勢いよく開かれ、汗だくの隼樹が研究室に入ってきた。
「隼樹さん!?」
ウーノが驚いた顔で、声を上げた。隣にいるスカリエッティも、少し驚いた顔をしている。
隼樹は肩で息をしながら、言った。
「あ……あの……ドゥーエ、さん……呼んで……くれま……せんか……?」
「ドゥーエをかい?」
「はい……」
隼樹は頷く。額から流れる汗が、ポタポタと床に落ちる。
「ドゥーエさんの……新しいISを……考えたんで……」
「それで彼女を此処に呼んで、私に調整してほしいと?」
「……はい」
潜入任務中だから、アジトに戻って来れないのは隼樹も分かっている。それでも、何とかドゥーエをアジトに戻らせるしかない。ドゥーエだけ強化無しというのは、やっぱり不安だ。
その為には、まずスカリエッティを説得しなければいけない。
どう説得するか悩んでいると、予想外の答えが返ってきた。
「分かった。彼女を此処に呼ぼう」
「え……?」
隼樹はポカンとなる。
「ん? どうかしたかい?」
「あ……いや……いいんですか?」
「何がだい?」
「いや、ドゥーエさん任務中なんでしょ? アジトに呼んで大丈夫なんですか?」
まさか、こんなにアッサリと了承してくれるとは思ってなかったので、隼樹は少し驚いている。
「なに、キミにはナンバーズ強化に色々と案を出してくれたからね。それに雑用もやってくれているし、これくらいの頼みは聞いてあげるさ。それに少しくらい管理局を離れても、問題ないだろう」
そう言うと、スカリエッティはドゥーエとの通信を繋げる。
説得する必要など、最初から無かったようだ。隼樹は体の力が抜けて、その場に座り込んだ。
座り込んだ隼樹を見て、ウーノは微笑んだ。
*
隼樹は自分の部屋にいた。
ただ部屋にいるだけではない。椅子に座って、手にはPS○があり、花札をやっている。
「よっし!三光ォォォ!!」
勝負に勝って、隼樹はガッツポーズを取る。
え? 何でこんな所で花札をやっているのかって? 緊張をほぐす為だ。これから、久しぶりにドゥーエと会うのだから。
時計を見る。スカリエッティが、ドゥーエに連絡してから随分と時間が経った。
「もう一勝負したら、ドゥーエさんが来たかどうか聞いてみるか」
画面に向き直る。
「そのゲームは、そんなに楽しいんですか?」
「はい。花札っていう勝負で、最近ハマって──っておおおおお!!?」
思わず普通に返事をしそうになって、隼樹は後ろを振り返って驚いた。
「ドゥ……ドゥーエさん!?」
いつの間にか後ろに、ドゥーエが立っているのだ。
ただし、前に会った時と姿が違う。髪の色は金色で、蠱惑的な顔立ち、他のナンバーズと同じく体にピッタリとフィットしたボディースーツを着ている。
「久しぶりね、隼樹さん。元気でしたか?」
「ま、まぁ元気ですけど……。っていうか、いつの間に部屋に!?」
以前とは違うドゥーエに、少し戸惑いながら隼樹が聞いた。
「三光、というので隼樹さんが勝つ少し前からです」
「そ、そうですか」
どうやらゲームに集中しすぎて、ドゥーエの入室に気付かなかったようだ。
「もう調整は終わったんですか?」
「いいえ、調整を受ける前に、隼樹さんに挨拶しておこうと思いまして」
そうですか。
それにしても、と隼樹はドゥーエを見る。
エロい。長い金髪に蠱惑的な顔、体のラインを強調したボディースーツ。ハッキリ言って、エロい。いや、他のナンバーズもエロいけど、ドゥーエはその中でもかなりエロい。って何回エロいって言ってんだよ?
なんて事を思っていると、ドゥーエが妖しい笑みを浮かべた。
「ふふ。隼樹さんったら、大きくなってますよ?」
「え?」
ドゥーエの視線を辿ってみると、自分の股間に辿り着いた。隼樹のアソコは、大きくなっていた。
「わああああああ!!?」
隼樹は慌てて、自分の股間を両手で隠した。
「いや、違うんです! これは……」
「違わないでしょう?」
「う……!」
言い訳も出来ず、隼樹は顔を俯けてしまう。
そんな隼樹を見て、ドゥーエは妖艶な笑みを浮かべる。隼樹の背後に移動して、腰に手を回して抱き付く。
「ドゥ……ドゥーエさん!?」
隼樹は耳まで真っ赤になって、動揺する。
「隼樹さんの下心なんて、お見通しですよ。私とエッチな事がしたいんですよね?」
「いや、その……」
「したいんですよね?」
「……」
「したいんですよね?」
「……はい。したいです」
観念して、隼樹は白状した。
ドゥーエは満足そうに笑った。
「ふふ、よく言えました」
「……というか、ドゥーエさん。さっきから、その……胸が当たってるんですけど……」
「当ててるんですよ」
そうですか。
背中から伝わる、ドゥーエの柔らかい胸の感触。そのせいで、隼樹のアソコはまた大きくなる。
背中から隼樹に抱き付いたまま、ドゥーエが言った。
「ドクターとウーノから聞きましたよ。チンクを助けたり、妹達の強化を考えたり、色々頑張ってるそうですね」
「いや、そんな……」
恥ずかしさと照れが混じって、隼樹は顔を少し俯けた。
「私の新しいISも、貴方が考えてくれたんですよね?」
「え、ええ……まぁ……」
隼樹が答えると、ドゥーエは彼の耳元に顔を近づける。
「ありがとうございます」
礼の言葉と一緒に、隼樹の耳にドゥーエの甘い吐息がかかった。
隼樹の興奮は更に高まり、危うくリミッターが解除されそうになった。心臓も、バクンバクンと高鳴っている。
「それじゃあ、私はそろそろ行きますね」
そう言って、隼樹の背中から離れて部屋の出入口に向かう。
扉の前で立止り、隼樹に振り返った。
「隼樹さん。これから大変かもしれませんが、頑張ってくださいね」
「は……はい!」
動揺しながらも、隼樹は返事をした。
隼樹の返事を聞き、満足そうに笑うとドゥーエは部屋を出て、スカリエッティの研究室へ向かった。
部屋に残された隼樹は、しばらく興奮が収まらなかったそうだ。
ちなみに調整は、ドゥーエが優先的に行われる事になった。
*
二日後。調整が終わると、ドゥーエはすぐに管理局に向かい、潜入任務に戻った。ちなみに、ドゥーエの新しいISの内容を知っているのは、隼樹、スカリエッティ、ウーノ、ドゥーエ自身の四人だけ。
スカリエッティとウーノは、またナンバーズの調整を行う。
隼樹も、ドゥーエに『頑張ってくださいね』と言われて、俄然やる気を出して一人トレーニングに励む。
ナンバーズの調整も順調に進み、日は過ぎていった。
*
数日後。
隼樹は携帯電話のアラームで目を覚まし、欠伸をして目を擦りながら上体を起こす。アラームを止めて、着替えを始めた。
着替えて部屋を出ると、訓練場へ向かって歩く。
訓練場に到着して、隼樹は目を見開いた。
「おせーぞ、隼樹!」
ノーヴェが出入口に立ってる隼樹に向かって、大声を出す。
「ノーヴェ! みんな!」
隼樹も驚いて、声を上げた。
見ると訓練場には既に、調整を終えたナンバーズが集まっていた。
その中には新たなナンバーズである、セッテ、オットー、ディードの三人が加わっている。
「増えとる!」
セッテ達を見て、隼樹は驚く。実は彼女達を見るのは、今回が初めてなのだ。
「初めまして。No.7のセッテです」
セッテはピンク色の長髪の女性で、手には大きなブーメラン状の刃が握られている。
「No.8のオットーです」
オットーは茶色い短い髪で、他のナンバーズと違って、ジャケットとズボンを着ているので男にも見える。
「おはようございます。隼樹兄様。No.12のディードです」
ディードは頭にカチューシャをつけた、茶色いロングヘアーの少女。両手には、剣の柄のような物が握られている。
「ど、どうも。塚本隼樹です」
三人の自己紹介と挨拶を聞いて、隼樹も自己紹介をした。
「ていうか、あの……ディードさん? 何で“兄様”? 俺達、別に兄妹じゃないですよね?」
「私にとっては、兄のような存在です」
「え? マジですか? こんなダメ人間が兄でいいの?」
ディードのような可愛い女の子に“兄様”と呼ばれ、なんだかんだで嬉しくなる隼樹。
「ほら、いつまで話してんだよ! とっとと訓練始めるぞ!」
「あ、ああ!」
慌てて隼樹は、ノーヴェの前に立った。互いに拳を構える。
「いくぞ、ノーヴェ!」
「来い、隼樹!」
次の瞬間、ノーヴェの拳が隼樹の左頬にヒットする。ノーヴェの動きは、以前よりも速くなっていた。
後方に吹っ飛びながら、隼樹は思った。
──ナンバーズ、強化されてるの忘れてた。
*
同じ頃、別の世界にある小さな村が消滅した。
消滅した村の跡地には、大きなクレーターが出来ている。そのクレーターを見ている影が一つ。隼樹達を襲い、四人の機動六課の隊員を倒した異形だ。
「レリック一ツノ暴走デ、コノ威力カ。ヤハリ、コレハ使エルナ」
踵を返して、異形は歩き出した。
異形が歩く先には、黒い編笠を被った男が立っている。
異形は、編笠の男の前で立ち止まった。
「ミッドチルダヘ戻ル」
異形がそう言うと、編笠の男は不気味な笑みを浮かべた。
隼樹「オットーって男だよね? だって“オットー”だよ? 男だから“オットー”でしょ?」
注意:隼樹は、ナンバーズの名前が数字だという事を知りません。
新たなメンバーも加わり、更に戦力増強するナンバーズ!
その頃、異形も再び動き出そうとしていた
+注意+
・特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
・特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)
・作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。
この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。