金融業界最大規模の国際会議「サイボス」が10月下旬、大阪で開催される。欧米を中心に世界の銀行や証券会社ら金融機関の関係者5000~6000人が参加する見通しで、100億円規模の経済効果を期待する声もある。日本でのサイボス開催は初めて。大阪での会議が成功すれば、今後の関西への国際会議誘致に弾みがつきそうだ。
サイボスは金融機関向けの通信インフラを提供する協同組合組織「スイフト」が主催する会議。日本からも大手銀行などが参加している。スイフトの運営メンバーでもある三井住友銀行の川越洋上席推進役は「実務者が中心に集まる最大の情報収集の場」という。
大阪会議は10月29日から4日間、インテックス大阪(大阪市)を主会場に開催される予定だ。欧州の債務危機問題や金融機関への規制の動向が今年の主なテーマになるとみられる。参加者数は未定だが、2009年に香港で開催した時の5800人程度は確保する見込みだ。インテックス大阪での会議のほか、各金融機関がホテルなどを使ってパーティーを開く。
11年はカナダのトロントで開催され、金融機関やIT関連企業など200社以上が出展。参加者数は約7600人に上った。約8100人が参加した08年のウィーンでの開催では約100億円の経済効果があったとされ、大阪会議でも、地元に大きな経済効果が期待される。
さらに、国際会議など大規模コンベンション誘致戦略にもプラスに寄与しそうだ。サイボスは「コンベンション業界のメルクマール(指標)」(大阪観光コンベンション協会の奥野雅生氏)としての側面も持つからだ。
海外から大勢の参加者が集まるサイボスを受け入れるには一定の基準以上の展示会場やホテルなどの宿泊施設、国際空港などの交通インフラが整っていることが条件となる。サイボスの開催地となれば、コンベンション業界内で受け入れ能力の高い地域とみなされる。
歴史的な円高で、これまで関西経済をけん引してきた輸出中心の製造業は苦戦している中、観光・コンベンションを成長の柱の1つに育てる上でも、サイボス開催の成否が注目される。
金融機関、三井住友銀行、ボス
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