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福岡の高校、修学旅行をあえて被災地へ

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 福岡県立修猷館(しゅうゆうかん)高校(福岡市)が修学旅行先を長野県から宮城県に変更し、東日本大震災の被災地を訪れている。7日は生徒約90人が津波で壊滅した名取市閖上(ゆりあげ)地区を訪問。原発事故も重なり、修学旅行先として東北を避けるケースが相次ぐ中、中嶋利昭校長は「被災地を自分の目で確かめ、将来の日本を担う人材になってほしい」と話している。

 この日朝、閖上地区に着いた生徒たちは高台から一帯を眺め、被害の凄まじさに圧倒された様子。手を合わせる生徒もいた。同校2年の浦越有希さん(17)は「将来の目標が決まっていなかったけれど、困っている人を手助けする仕事に興味を持ちました。実際に現地で見ないと分からないことがいっぱいあって、来て良かったです」と目を潤ませながら話した。

 同校は長野県でのスキー研修から、宮城県蔵王町を拠点にした3泊4日に変更した。被災地での余震を不安視する保護者に配慮し「スキー研修のみ」も含む3つのコースを設定。参加した2年生約350人のうち約90人が沿岸の被災地訪問を選んだ。

 一行は、6日には最も多くの人が犠牲となった宮城県石巻市も訪れた。7日は閖上地区を見学後、地元で医療支援を続けるNPO法人ロシナンテスや東北大医学部などに分かれて研修。一部の生徒は仮設住宅を見て回った。

 多くの中学、高校が原発事故の影響などを懸念して東北への修学旅行を避けており、東北観光推進機構の坂本文男国内事業部長は「涙が出るほどうれしい話。被災地で学生の受け入れを進めている関係者への励みにもなる」と話していた。(共同)

 [2012年1月7日11時29分]


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