中日スポーツ、東京中日スポーツのニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 中日スポーツ > 大相撲 > コラム・私は見た!一覧 > 記事

ここから本文

【コラム 私は見た!】

明暗分かれた国産2大関

2012年1月9日

 長いこと大相撲のファンが待ち望んでいた、国産2大関の対立がついに実現した。果たしてこの争いがどんな結果になるのか。多くの声援がこの2人に集まるだろう。

 しかし、次の段階として、すぐに横綱昇進争いに移行していきそうにも思えない。これは、まことに遠慮会釈のない言い方なのだが、大関への道にあれだけの時間をかけたことを考えてみれば、そう言われても仕方がないだろう。

 だが、力士には、ある時に化けることがある。しかも、その化ける時までにかけた時間が長かった力士ほど、化ける度合いが深いことがままある。

 この2人の大関にかんしては、1場所違いで大関昇進を果たしたことも、希有(けう)の特徴として、見ておかなくてはならない。つまり、幕内上位から三役の定番の地位を固めるまで、常に相手を視野にすることができる場所にいたことが、2人の相関関係を語る場合に忘れられない。

 この2大関の初場所初日は、明暗分かれたものになってしまった。結果からすると、琴奨菊の方は、苦手だという点もあって、豪風の細かな動きをさばききれなかったのか、肩すかしでとどめを刺された。

 一方、稀勢の里は琴奨菊とは逆で、左からのおっつけと、右からのおっつけと、自在に攻めを繰り出し、攻めの早さでほとんど攻撃を許さず、圧倒的な攻めの利点を先手からの攻撃に結び付けた。まだ初日の段階では、2人の大関に一段上位を目指してどんな戦いを繰り出してくるか、予測もできないが、2人ともコンディション上々と思えた。 (作家)

 

この記事を印刷する

PR情報

Ads by Yahoo!リスティング広告



おすすめサイト

ads by adingo




中日スポーツ 東京中日スポーツ 中日新聞フォトサービス 東京中日スポーツ