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【大相撲】

琴奨菊が初日に黒星

2012年1月9日 紙面から

豪風(右)が肩透かしで琴奨菊を破る=両国国技館で

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◇初場所<初日>(8日・両国国技館)

 新大関の稀勢の里(25)=鳴戸=は先場所敗れた豪栄道(25)=境川=を力強く突き出し、白星スタートを切った。3場所連続22度目の優勝を狙う横綱白鵬(26)=宮城野=は新小結若荒雄(27)=阿武松=を冷静に引き落として好発進した。大関2場所目の琴奨菊(27)=佐渡ケ嶽=は豪風(32)=尾車=に肩透かしで敗れた。他の大関陣は把瑠都が小結雅山を、琴欧洲は安美錦をそれぞれ押し出し、日馬富士は隠岐の海を下手投げで退けた。鶴竜、豊ノ島の両関脇はともに快勝した。

 館内に大きな落胆が広がった。大関2場所目の琴奨菊が、豪風の右からの肩透かしに土俵上でバッタリ落ちた。いきなりの黒星。起き上がる時、指についた土を思わず邪険に払った。肩を落として支度部屋に戻ってきた琴奨菊はショックを隠せない。床山さんにまげを結ってもらっている間、ずっと目をつむっていた。腹の底は悔しさでいっぱいだったことは想像に難くない。

 敗者はしばらくたって重い口を開いた。「相撲が中途半端だった。思い切りがない」と敗因を振り返った。琴奨菊によれば「右ワキが甘い。おっつけるならしっかりおっつけ、抱えるなら確実に抱え込んでいかないといけない」。新年に入って風邪で体調を崩し、稽古が少なかったのは確か。その影響が出たのかもしれない。

 これで平幕豪風に9勝11敗と2つリードを許した。大関としては不本意な対戦成績だ。同じような押し相撲のタイプに分が悪いのか、と報道陣に問われると、琴奨菊は「相性は関係ないです」とむっとして答えた。

 この日は満員御礼の垂れ幕が下がり、横綱白鵬はじめ、新大関の稀勢の里ら大関陣は琴奨菊をのぞいて4人が勝った。理事長として、この場所が最後になる放駒理事長(元大関魁傑)は「対戦成績を見て、びっくりしたよ」といった後、「豪風に下からうまくすくわれた。初日が黒星でも気を一層引き締めてくれればいいんだが…」と2日目以降に期待した。

 大関とりを成し遂げ、気持ちの面で違ったのか。しかし琴奨菊は否定した。「全く一緒ですよ」。3場所前の名古屋場所では、初日に敗れた後、7連勝して立ち直り、大関につなげた。2日目の若荒雄戦が大事だ。 (近藤昭和)

 

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