NHK福島県のニュース 福島放送局
野田首相 南相馬を視察
野田総理大臣は8日、福島県南相馬市の病院を視察し、被災した地域の医療の再生に取り組む考えを伝えたのに対し、病院の院長は、原発事故の発生以来、医療スタッフを確保できないという病院の厳しい状況を訴えました。
野田総理大臣は、8日、年明け後初めての被災地の訪問として、福島県を訪れ、東京電力福島第一原子力発電所から24キロ離れた南相馬市の民間病院を視察しました。この病院では、緊急時避難準備区域が解除された去年9月以降も、看護師などの医療スタッフの確保が思うように進まず、診療態勢を十分に整えることできないということです。
菊地安徳院長は、「震災後地域医療は、崩壊の危機という状況にまで低下し、緊急時避難準備区域が解除されても、医療危機はまったく改善されていない」と述べ、病院の厳しい状況を訴えました。
これに対して、野田総理大臣は、「福島の再生には、地域医療がきちんと機能するかどうかがきわめて重要だ。きょう聞いた話を、これからの政策に生かしたい」と述べ、地域医療の再生に取り組む考えを示しました。
これに先だって、野田総理大臣は、震災後に事業を再開した製紙会社を視察し、会社側から、依然として家族が離ればなれになっている従業員がいるといった課題について説明を受けました。
視察のあと、野田総理大臣は、記者団に対し、「産業の振興と雇用の創出なくして福島の再生はないことを実感した。話を聞いてよくわかったのは、従業員を確保する雇用を作っていくためには、除染をするとか、学校が再開されるとか、病院が機能しているとか、生活環境が改善されることが大事だということだ」と述べました。
01月08日 16時12分
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