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2011/10/18 日経 経済教室に「試練の財政金融政策(中)」という論文で、宇南山卓神戸大教授が「消費税増税、景気に影響軽微」と主張している。彼によると、「税率の上昇による実質可処分所得の減少を通じ消費を減少させる効果」1997年の消費税引き上げRでは1世帯1ヶ月当り562円で統計的に有為ではなかった。世帯数をかけると0.3兆円でGDPの0.06%にすぎず、経済成長率が97年度が前年の2.9%から0%に急減速したのに与えた影響は軽微だった。」「景気の山は97/3とされていたが確定判断では97/5に変更され、6月のアジア通貨危機が転換点で、消費税増税だというのは誤解だ」
「97年の家計消費の動向(96年第4四半期との差額)」というグラフによると1月は0万円、2月0.5万円、3月2.3万円、4月-0.3万円、5月-0.9万円、6月-0.5万円7月-0.7万円、8月0.2万円、9月-0.1万円、10月-0.2万円、11月-0.2万円、12月-1.3万円となっている。3月に大きく増え、5月に大きく減少したのは4月実施前後の駆け込み需要とその反動なので、この影響を排除するために、税率アップ前を96/10以降A、アップ後を97/11Bとして比較したという。Aが正確にいつなのか記載が無いし、反動減は97/11までに終息したと判断したとあるだけでBもいつにとったのか記載が無い。先の動向のグラフが97/1から始まっていることから見て、読者にはAが97/1でBが97/11と受け取られるように記述されているので相判断する。
「耐久消費財以外は12月の金融危機までに反動減はほぼ終息していた」とあるので、彼の主張は、景気の山は消費税増税実施4月の直前3月と発表されたから誤解されたのであって実際の景気の山は確定診断でその後5月に訂正されていた。駆け込み需要&反動減の影響が無くなった11月の時点ではわずか562円しかマイナスになっておらず、増税の消費減に与えた影響は軽微。その後不況の突入したのは、6月のアジア通貨危機と12月の金融危機が原因だというのだ。
お粗末のは、景気への影響が増税実施後8ヶ月で無くなるという考え方。
人々が消費を抑えれば、需要が減少し、需要が減少すれば商品が売れなくなり企業の収益は落ちる。収益が落ちれば雇用も給料も悪化しさらに消費が減少する。この繰り返しが不況の姿であって、動いている経済のサイクルも説明出来ない経済学者が国民を騙す目的でこのような論文をでっち上げる。経歴を見ると、74年生まれの37才。東大経済卒経済学博士。専門は日本経済論とある。
地震学者が東日本大震災を予想できず、先頃開かれた地震学界で、このことを自己批判しているが、経済学者はバブル崩壊を誰一人予測出来なかったのに、誰一人責任を感じたり謝罪をしたものはいなかった。経済予測に無能な連中に教えられた若い学者がほんとうに、国民の側に立つのであれば、師を批判しておのれの立脚点を構築すべきだ。少なくとも、1千兆円の膨大な借金を作った財務官僚の走狗となって、消費税増税の使い走りをするようでは、この国の未来は真っ暗だろう。そもそも97年段階での国の借金は300兆円で斬増だった。97年の消費税増税を堺に悪化した景気を支えるためにという理由で無駄な公共事業を急増させ、わずか14年で700兆円も増加して1千兆円となった。当時景気が悪化したのは世界中で日本だけ。だから日本初の世界大恐慌を起こさせないという合い言葉で、借金&公共事業が正当化されたのだ。24年前というとこの経済学者は当時13才。中学2年生にすぎない。当時を生きた多くの国民に聞いてみるが良い。
家を新築増改築した者を親戚にはいる。詳しくは調べていないが、96/12月までに着工すれば、支払が増税後になっても適用されないと聞いた。多くの国民が、大きな支出をした分、長年にわたって消費を減少させる行動を選んだのだ。97/11には影響がなくなったなどという机上の空論を受け入れる国民はいない。
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