オウム真理教の元幹部で公証役場の事務長の監禁致死事件で逮捕された平田信容疑者が、出頭した際には身に着けていなかったニット帽やマスクなどを、出頭する前に降りたとみられるJR品川駅では身につけていたことが、NHKが入手した防犯カメラの画像から分かりました。警視庁は、出頭までの経路が特定されないよう、顔を隠していた疑いがあるとみて調べています。
東京・品川区の公証役場の事務長の監禁致死事件で逮捕されたオウム真理教の元幹部の平田信容疑者(46)は、去年のおおみそかの夜に出頭する前、JR新大阪駅から新幹線に乗って品川駅に来たとみられています。NHKが入手した品川駅の防犯カメラに午後8時半ごろに映った平田容疑者の画像では、白いニット帽にマスクをつけ、メガネをかけているように見えます。腕組みをしながら、駅員と話し込んでいる様子もうかがえます。平田容疑者は、指紋のついた切符を自動改札機から回収するため、駅員と交渉していたとみられ、警視庁は、乗車駅が特定されるのをのがれようとした疑いがあるとみています。一方、その3時間余りあとの午後11時50分ごろ、丸の内警察署に出頭した際の防犯カメラの映像では、黒いダウンジャケットの内側にピンク色のシャツという服装は同じに見えますが、ニット帽やマスクなどはつけていません。警視庁は、出頭までの経路も特定されないよう、途中では顔を隠していた疑いがあるとみて調べています。一方、平田容疑者は、大阪の地下鉄御堂筋線に乗ってJR新大阪駅で新幹線に乗りかえたとみられ、警視庁は、御堂筋線の駅の周辺で聞き込みを行うなどして潜伏場所の特定を進める方針です。