タイヤ交換や作業の効率をよくするために要望したハンガーパイプ。壁を補強して、重量に耐えられるように計算され設置された。
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『スタジオインデックス』松本さんは、この物件の購入金額にリノベーション費用をプラスしてYさんの収入と比較した時に、無理せず支払いができるかどうかを考慮してリノベーションを提案。3階建て延床面積86uの限られたスペースにバイクを収容し、Yさんと2匹のネコが快適に過ごせるかがテーマになった。
デザインを担当したのは『スタジオインデックス』デザイナーの牧野さん。女性スタッフでありながら的確にYさんの好みを図面に落としていった。1階は昔からのイメージであったチェック模様の床面。2階は既存の木造階段から、視覚効果絶大のスケルトンの階段に変更している。そして間接照明やデザインウォールを用いてアイポイントに変化を与え、ダークブラウンでまとめるなどデザインマンションのイメージにしている。
コストを考えてリノベーションを行わなかったものもある。外壁は今回の工事では手をつけなかった。そして3階も壁紙、押入れを取り払うことしかしていない。その替わり、広さを見せるための階段、オーダーキッチンなど、コストをかけるべき部分に比重を置いている。
「コストをかけるバランスが重要ですね」と建築家の松本さん。リノベーションの場合には、「実際は壁面を剥がしてみないと見えない場所も多く、賭けがありますが、構造がしっかりしていればローコストで仕上げることも可能です」。今回のリノベーションの費用は約750万円。ポイントを決めたことでコストを抑えることができた好例である。
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