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事件
「茶のしずく石鹸」旧製品 1000人超被害、集団提訴へ
悠香は「薬事法に基づき適正に対応している」としている。だが、福冨医師は「悠香はもっと早い段階から被害の実態把握に努め、情報をわかりやすく購入者に伝えるべきだった」と指摘する。厚労省も事実関係の調査を開始している。
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行政の危機感が希薄だったとの批判もある。厚労省は22年10月の注意喚起では商品名を公表せず、消費者庁も通知を知りながら厚労省に商品名を問い合わせるなどの対応をしなかった。東京弁護団の飯田美弥子弁護士は「場合によっては死に至るという認識が足らなかった」と批判する。
弁護団によると、23年11月の時点で提訴を検討している被害者が全国で500人程度おり、今年に入っても増え続けているという。
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【用語解説】茶のしずく石鹸
人気女優のテレビCMが話題になり通信販売でヒットした。旧製品は延べ約467万人に約4650万個が販売された。顔のかゆみや目の周りの腫れのほか、呼吸困難や一時意識不明になる重症例も多く報告された。日本アレルギー学会が製造販売会社から受けた報告では、診断書のある発症者は569人、症状を訴えた人は1254人に上る。22年12月に小麦由来成分を除いた商品に変更されている。(長谷川陽子)
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