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the pillowsの「Energiia Tour」の最終日。緊張感あるライヴをレポート!

the pillows | 2012年01月05日 18時00分

シングル『エネルギヤ』を携えた東名阪ツアー『Energiia Tour』のファイナルとなった、12月15日のZepp Tokyo公演。男子率も高いフロアからは、SEがはじまるなりハンドクラップが起こる。さらに、ステージにメンバーが登場し、山中さわお(Vo&G)が両手を突き上げると、1曲目の『RAIN BRAIN』がスタート。山中は咆哮気味に歌い上げ、サポートメンバーの鈴木淳(B)は靴ひもがほどけるくらい、しょっぱなからトバしていく。最初のMCで山中は「開演5分前に前髪を自分で切って、視界良好だよ!」と、今日の勢いを表したような行動を告白。そして「久しぶりの曲もどんどんぶっ込んでくんで!」と宣言し、オーディエンスを沸かせる。その言葉の通りに、『NO SELF CONTROL』、『New Animal』、『バビロン 天使の詩』、『Kim Deal』と、愛され続けている様々な時代の楽曲を畳み掛けていく。
さらに、その後のMCでは、山中が、ギターを新しくしたことに佐藤シンイチロウ(Dr)が数日前の大阪公演のMCまで気付かなかったとボヤくと、シンイチロウは「そういう山中くんも、僕のスネアが迷彩っていうことに、取材(で楽器を撮影した)時まで気付かなかった」と反論。結成20年を越えたバンドのメンバー同士の、子供(失礼!)みたいなやり取りが、何だか愛おしい。

そして、山中の「バスターズ男子、一緒に歌ってくれ」という言葉からはじまったのは、このツアーの主役といえる、ニューシングルの『エネルギヤ』。彼らにとって久々のラヴソングであり、男子には響かずにはいられないであろう歌詞が綴られている。ライヴで聴くと、その青い世界観は、よりきらきらと輝いていた。続けて、シングルのカップリングに収録されていた『BLOCKHEAD(in April)』……だったのだが、とある出来事が起きて中断してしまう。山中が神経を尖らせながらライヴに挑んでおり、そしてオーディエンスとも誠実に向き合っている結果であると私は受け取ったのだが、本人は「もう帰りたい」と落ち込んでいる様子。すかさず「まだまだ夜は長い!」と男の子の声が飛ぶ。

次の『Ritalin 202』では、真鍋吉昭(G)がぐいぐい前に出てきて弾きまくる。さらに、演奏も、前半よりもぎゅっとまとまっているように感じた。図らずも、オーディエンスと、メンバーと、支え合いながらこのバンドは進んできたということが証明された場面だったと思う。
そして、13年ぶりの演奏となった『THAT HOUSE』、ニューシングルのカップリング『ハイキング』、山中曰く「トップクラスの暗い曲」『Flag Star』と、聴きどころ満載のゾーンに突入。そこから『RUSH』でバキーンと明るく振り切れて、メンバー全員のMCタイムへ。特に、シンイチロウの、居酒屋の階段から、『蒲田行進曲』ばりに落ちたというエピソードに、オーディエンスは驚きながらも爆笑。そこから終盤に雪崩れ込み、ラストナンバーの『その未来は今』では、山中は出し尽くすようにイントロからジャンプしていた。

アンコールでは、出てくるなり、最前列のオーディエンスに拳でタッチする山中。そして、『YOUR ORDER』、『Sleepy Head』と、バババっと嵐のようにかき鳴らして去っていった。そして客電が点き、BGMに『エネルギヤ』が流れても、手を叩き続けるオーディエンス。すると、ダブルアンコールが! 『RUNNERS HIGH』と『LITTLE BUSTERS』という温かなアンセムを披露し、ライヴを締め括った。最後に山中は「変な感じにもなったけど、いいところもあっただろ」と苦笑いしながら問い掛けた。オーディエンスは大歓声で応える。
そして山中は「1月に出るアルバムも、凄くいいんだ。また楽しい時間を過ごせると思う」と、優しく言い残してステージを降りた。 この日感じた、不器用なほど純粋な空気。それは、the pillowsというバンドも、バスターズ(彼らのファン)も共有しているもので、改めて多くの人にとってこのバンドは必要なんだ、と痛感してしまった。1月にリリースされるアルバム『トライアル』には、そういう空気が充満している。ぜひ、『トライアル』もライヴで、皆で分かち合いたいと思う。

【 取材・文:高橋美穂 】

tag一覧 J-POP 男性ボーカル ライブ the pillows

リリース情報

トライアル

トライアル

2012年01月18日

avex trax

01. Revival
02. Rescue
03. Comic Sonic
04. Flashback Story
05. エネルギヤ
06. ポラリスの輝き 拾わなかった夢現
07. Minority Whisper
08. 持ち主のないギター
09. トライアル
10. Ready Steady Go !

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リリース情報

WE ARE FRIENDS ~NAP UTATANE TOUR 2011 SEPTEMBER in USA~

WE ARE FRIENDS ~NAP UTATANE TOUR 2011 SEPTEMBER in USA~

2012年01月18日

avex trax

[収録内容]
◆未定(本編 約25曲収録予定)
◆特典映像(2010年のアメリカ西海岸ライブ 収録曲数未定)
約120分収録予定

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セットリスト

  1. RAIN BRAIN
  2. ビスケットハンマー
  3. NO SELF CONTROL
  4. NEW ANIMAL
  5. バビロン 天使の詩
  6. Kim Deal
  7. エネルギヤ
  8. BLOCKHEAD(in April)
  9. Ritalin 202
  10. Skeleton Liar
  11. THAT HOUSE
  12. ハイキング
  13. FLAG STAR
  14. 日々のうた
  15. RUSH
  16. MY FOOT
  17. Midnight Down
  18. Good Dreams
  19. その未来は今
  20. ENCORE
  21. YOUR ORDER
  22. Sleepy Head
  23. RUNNERS HIGH
  24. LITTLE BUSTERS

お知らせ

■ライブ情報
TRIAL TOUR
2012年3月30日(金)水戸LIGHT HOUSE
2012年4月01日(日)高崎 club FLEEZ
2012年4月06日(金)渋谷 CLUB QUATTRO
2012年4月12日(木)高松 DIME
2012年4月14日(土)松山 SALON KITTY
2012年4月16日(月)大阪 BIGCAT
2012年4月18日(水)長野 CLUB JUNK BOX
2012年4月20日(金)新潟 LOTS
2012年4月22日(日)東京 SHIBUYA-AX
2012年4月25日(水)宇都宮 HEAVEN’S ROCK VJ-2
2012年5月01日(火)東京 Shibuya O-EAST
2012年5月06日(日)岡山 CRAZYMAMA KINGDOM
2012年5月08日(火)熊本 DRUM Be-9 V1
2012年5月10日(木)福岡 DRUM LOGOS
2012年5月12日(土)沖縄 Sakurazaka Central
2012年5月14日(月)広島 CLUB QUATTRO
2012年5月16日(水)米子 laughs
2012年5月18日(金)名古屋 Zepp Nagoya
2012年05月20日(日)金沢 EIGHT HALL
2012年05月25日(金)郡山 CLUB #9
2012年05月27日(日)仙台 Rensa
2012年05月29日(火)盛岡 club change Wave
2012年05月31日(木)青森 Quarter
2012年06月02日(土)札幌 Zepp Sapporo
2012年06月08日(金)大阪 Zepp Namba
2012年06月16日(土)東京 Zepp Tokyo

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