小学生男児7人、教室で女児にわいせつ行為

被害女児は転校し精神科の治療も

父親「幸せな家庭がメチャメチャに」

 「学校の中で、小学生までがこんなことをするなんて…」

 小学6年生のAさん(12)の父親(47)はこう言って絶句した。受話器の向こう側で父親は声を詰まらせ、何度もため息をついた。5日午後、京畿道水原市の亜州大病院精神科。前日夜に電話で話した後、しぶしぶ取材に応じた父親は、級友たちからわいせつな行為をされた娘と共に、4時間にわたって精神科で検査を受けた。

 京畿道安山市内の小学校に通うAさんをいじめ、あろうことか性的暴行まで加えていた男子児童・生徒8人(小学6年生7人、中学生1人)は現在、水原地裁少年部で審判に臨みながら、ソウル少年分類審査院(日本の少年鑑別所に相当)で教育を受けている。成人の犯罪なら、身柄を拘束され、取り調べと裁判を同時に受けていることになる。

 警察などによると、加害児童・生徒らは昨年7月から9月に掛け、8回にわたってAさんにわいせつな行為をした。うち3回は学校の教室や会議室、特別教室が犯行場所となった。加害児童・生徒らはAさんを脅し、服を脱がせた後、体を触った。Aさんが嫌がると、バレーボール用のボールを顔に投げ付け、こぶしで殴った。一部の児童・生徒らは近くの山林でAさんに性的暴行を加えようとしたが、近くの住民に見つかり失敗した。

 大邱市で中学生が自殺した事件をきっかけに、学校での集団いじめ問題が表面化してから18日目にして、12歳の小学生による同級生への集団わいせつ行為まで明るみになった。

 「今回の事件で、幸せだったわが家はメチャメチャになった。ショックを受けた妻は家出し、私も事件にかかりきりになって、会社から解雇された」

 前日夜にも、娘がうめき続けるため眠れなかったという父親は「娘は遠く離れた学校に転校し、心理療法を受けている。うちは被害者なのに、なぜこんなつらい思いをしなければならないのか」と嘆いた。

 父親は「娘は今も、友だちが自分を取り囲み、悪口を浴びせる夢を見る」と話した。父親は昨年10月、娘から金品を巻き上げた級友を呼んで問い詰めたところ、娘がわいせつな行為までされていたことを初めて知った。

 「聞いた瞬間、気が抜けた。お金の問題ではないだろう」

 その直後、父親は警察に出向き、加害児童・生徒らを告訴した。またこのとき、学校がわいせつ行為について知りながら、見て見ぬふりをしていたことも知ったという。

 「みんな知っていたのに、父親の私だけが知らなかった。こんなことがあっていいのか」

水原= 崔鍾錫(チェ・ジョンソク)記者
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