市船橋FW岩渕は、故障の友・伊達のためにも、2試合連続ゴールと決勝進出を誓った
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◇全国高校サッカー
準決勝は7日に東京・国立競技場で行われ、4強が激突する。20大会ぶり2度目の優勝を目指す四日市中央工(三重)は初のベスト4入りを果たした尚志(福島)と対戦、2試合連続ロスタイムの同点弾など4得点のFW浅野拓磨(2年)が5試合連続ゴールを狙う。4度の優勝を誇る市船橋(千葉)は7大会ぶりとなる決勝進出をかけて、大分との顔合わせ。FW岩渕諒(3年)は、試合に出られなかった親友のためにもゴールと決勝進出を誓った。
思いのこもった短いメールに、決意を新たにした。市船橋FW岩渕諒(3年)が、故障でメンバー外となった同級生の親友・伊達瑤祐のために2試合連続ゴールと決勝進出を誓った。
「チームが勝つことが一番ですが、ゴールを意識してプレーします」。右膝故障を押して5日の準々決勝・矢板中央戦に強行出場し、国立進出を決める貴重な今大会初得点を奪った。試合後、宿舎へ戻った岩渕に親友からのメールが届いた。「次も頼む!」
伊達は千葉県大会の9月、右足甲を疲労骨折し無念のメンバー外。中学時代に、伊達が所属したFC東京U−15深川と、江戸川区フレンドリーSC時代の岩渕はライバルで、伊達がプレーした国立の高円宮杯全日本ユース決勝戦を岩渕はスタンドで観戦した。ともに市船橋に進学し、親友となった。
今大会最初のミーティングでは、朝岡監督に指名された伊達が、メンバーに涙ながらに、熱い思いを語った。この呼び掛けが今回の躍進の原動力にもなった。そして今度は、短いメールで、岩渕に思いを託した。「3年前の国立とは立場が逆だけど、印象に残るゴールを決めたい」と岩渕。2試合連続得点で決勝に進出する。(相原俊之)
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