Yahoo!ニュース
ログイン
IDでもっと便利に[ 新規取得 ]



ここから本文です

さほど邪悪にあらず:Google、規約違反でChromeのページランクを引下げ

TechCrunch Japan 1月5日(木)10時38分配信

「死を恐れるよりは、誇りという名を選ぼう」 ― ジュリアス・シーザー。Googleも、そうするようだ。Googleは自らのChromeダウンロードページのページランクを下げた。これはGoogleの広告代理店Unruly Mediaによる同ブラウザーのスポンサー付ブログ記事キャンペーン中に、Google自身が定めた有償リンク規約違反があったのを受けてのことだ。Googleのウェブスパム責任者、Matt Cuttsがキャンペーンへの批判に対して、昨晩彼のチームが「www.google.com/chromeのランクを最低60日間下げるよう手動で操作した」ことを語った。一部にはGoogleが、Unruly経由でスポンサー付ブログ記事を買っていたことを知らなかったと嘘をついていると指摘する向きもある。私は、同社がStumbleUpon Paid Discovery等の合法的広告を買ったつもりだったのではないかと考えている。

背景を説明すると、今週GoogleはUnruly MediaにChromeプロモーションビデオの推進を依頼した。Unruly Mediaはそのビデオを載せるよう複数のブロガーに金を払った。一人のブロガーがChromeのダウンロードページに直接リンクを張り、nofollow属性や、中間ページを経由させることでトラフィック稼ぎを防ぐことをしなかった。これがGoogleの有償リンク規約に違反した。罰則は1ヵ月から1年にわたる検索ランクの引き下げだ。

私を含む多くのブロガーが、Googleは自身に罰を与えないだろうと誤った推測をした。正直なところ、私は今回の処罰の厳しさに敬服した。Chromeは”browser”という検索ワードの第2位にランクされていたが、現在は50位だ。

未だに疑問なのは、Unrulyがペイ・パー・ポスト(PPP)によるスポンサー付ブログキャンペーンをやると思っていなかったというGoogleの発言で、PPPがUnrulyの主たるキャンペーン方法であることを考えると不可解といえる。Cuttsは「GoogleはChromeに関するビデオ広告を買おうとしていたのであり、これらのスポンサー付記事は不慮の結果である」と言っている。GoogleはSearch Engine Landに対して「Googleはこのキャンペーンを承認していない」と語った。

私はGoogleが嘘をついていないと考えている。UnrulyはビデオをStumbleUpon Paid Discovery、Twitter、Facebook、YouTubeを通じて配信している。たぶんそれがGoogleの思った宣伝費の行方だったのだろう。もしGoogleがこの問題を解消したければ、Unrulyを通じて正確に何を買おうとしていたのかを、具体的に説明する必要がある。

このロクでもないコンテンツPPPキャンペーンのためにGoogleが浴びた非難によって、将来一流企業がこの手の広告に手を出す意欲を失うことを願いたい。当初私は、ブロガーたちがPPPキャンペーンを承諾して自らの読者を売ったことを非難した。しかし、景気の良い会社からの飢えるブロガーに対する賄賂は強制に近いのが現実だ。私はUnruly Mediaが崩壊することを強く願っている。今日の2500万ドル調達ラウンド直後に。

[画像提供:Search Engine Land]

(翻訳:Nob Takahashi)

【関連記事】
さほど邪悪にあらず:Google、規約違反でChromeのページランクを引下げ
Groupon、クーポン利用者の満足度を店舗に提供開始
フライトシミュレータが帰って来る! ―Microsoft、後継ゲームFlightを今春リリースへ
オムロン、外国語のメニューや掲示、標識をリアルタイム翻訳する携帯アプリを発表
Yahoo、新CEO、Scott Thompsonが就任―ただし株価は2%ダウン

最終更新:1月5日(木)10時38分

TechCrunch Japan

 

関連トピックス