5日午前11時20分ごろ、養父市八鹿町朝倉の斎場「静霊苑(せいれいえん)」で、火葬中に遺体を乗せた台が燃焼炉から外部に飛び出すトラブルがあった。職員が119番通報し、火は消し止められたが、燃焼炉と、その隣の部屋を遮るアルミ製の板など約3平方メートルを焼いた。発生時、斎場内にいた職員3人にけがはなかった。
市によると、午前10時55分、棺(ひつぎ)に着火。正常時は800度前後で推移する燃焼炉内の温度が、8分後には千度を超えた。警告音が鳴り、職員が火を止めたり、炉内に風を送ったりする措置で温度の低下を図ったが、着火から25分後に再上昇。燃焼炉の自動扉が開き、遺体を乗せた台の3分の1ほどが前室と呼ばれる部屋に飛び出した。前室は、燃焼炉と遺族らが見送るホールとの間にある。炉内は最高1180度まで上がったという。
同斎場は昨年12月に使用が始まったばかり。人体用燃焼炉は計4基あり、市はトラブルのあった燃焼炉の使用をやめ、原因を調べている。
(2012/01/05 22:40)
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