東京電力福島第一原子力発電所の2号機と3号機の取水口付近で、5日、採取された海水に含まれる放射性物質の濃度は、2号機では大きな変化がなかったものの、3号機では前の日の3倍以上に上昇しました。
福島第一原発の周辺では、去年4月と5月に海水から高い濃度で放射性物質が検出された2号機と3号機の取水口付近などで東京電力が海水を採取し、放射性物質の測定を行っています。5日、2号機の取水口付近で採取した海水からは、1cc当たりセシウム134が国の基準の2倍の0.12ベクレル、セシウム137が1.7倍の0.15ベクレル検出されました。また、3号機の取水口付近では、セシウム134が基準の13倍の0.76ベクレル、セシウム137が11倍の0.96ベクレル検出されました。2号機の取水口付近では濃度に大きな変化がなかったものの、3号機の取水口付近では前日の3倍以上の濃度になっています。一方、5日と4日、沿岸と沖合の合わせて10か所で行った調査では、福島第一原発の1号機から4号機の放水口から南におよそ330メートル付近など、沿岸の2か所で放射性セシウムが検出されましたが、いずれも基準を大幅に下回りました。