「仮面ライダー」シリーズのテレビ放送開始から４０周年。貴重な映像や資料を公開する「仮面ライダー４０年の軌跡展」が横浜市の放送ライブラリーで開催中だ（２月１２日まで）。最近はイケメン俳優の登竜門として女性からも熱い視線を送られるライダーだが、本郷猛の「初代」から現在の「フォーゼ」まで、関係者が明かしたライダーのマル秘エピソードを紹介する。

まずはグッズ販売戦略。ライダーがベルトを使って変身することは今も昔も変わらないが、最新版はスイッチやコインを使って変身・強化を行うなどの複雑化が進んでいる。ベルトは瞬く間に店頭から消えていくほど変わらぬ人気だ。
関係者は「まずオモチャ会社がベルトを作り、それからベルトに合うライダーの変身ポーズを決めるほど」と意外な順番を明かす。同一作品内で「２号」ライダーが登場する際も、クリスマス商戦前に登場させ、２号用新ベルトの商機を逃さない仕組みだとか。
人気コンテンツゆえに情報コントロールには苦心している。発表前の情報や画像の流出がタブーなことはもちろん「ある作品では『出演俳優がけがで降板する』という内容をツイッターに投稿したスタッフがいて、クビになった」（前出の関係者）。
台本は人気が高く、都内某店では２万円もの高値で売られている。転売が問題視されたことで、現在は防止策として、番号の振られた台本を役者やスタッフに配る際、所属先と名前を書くルールがあるという。
ロケ地は埼玉の某所や千葉の某オフィス街や学校など。「野次馬が集まることもしばしば。撮影中に子供が『フォーゼ！』と叫んで、撮り直しになることもある」（同）。
東日本大震災の影響も受けた。「爆発を多用するような撮影は山奥でのロケが多いが、震災後はガケ崩れの危険性などを考慮して、そのような場所は避けた」（同）
役者もスタッフもライダー好きが揃っており、撮影現場は熱い。「ある主演俳優は『ライダーがやりたくて役者を目指した。何度もオーディションに落ちてようやくライダーになれた』と話してくれた。昔のライダーを見て育ったスタッフも多く、現場はいつも活気がある」（同）
この機会にライダーに憧れた昔を思い出してみては。