小学生男児7人、教室で女児にわいせつ行為

被害女児は転校し精神科の治療も

父親「幸せな家庭がメチャメチャに」

 学校側は、父親が加害児童・生徒らを警察に告訴した後になって、ようやく対策委員会を設置し、真相の調査に乗り出した。

 学校側は「休み中に起こったことであり、またわいせつ事件のため、2次被害も心配され、慎重にならざるを得なかった」と釈明した。だが父親は「学校が事件について知りながら放置した」として、学校を相手取り、民事訴訟を起こすつもりだ、と話した。

 さらに父親は「加害者の親も、心から謝罪するのではなく、弁護士を立てて示談に持ち込むことばかり考えている」と語った。

 3年生のときに転入したAさんは、学校でいじめの対象となった。級友たちはおとなしい性格のAさんを「汚い」と言って仲間外れにし、使い走りをさせたり、金を巻き上げたりした。言うことを聞かないといって頬をたたかれ、ついにはわいせつ行為までされた。

 加害児童・生徒らは、近くのマンションの最上階や地下駐車場はもとより、学校の中でもAさんにわいせつな行為をした。何人かの児童・生徒らが好奇心で始めたわいせつ行為はやがて「面白い」といううわさが広がり、加害者は8人に増えた。

 捜査記録によると、加害児童・生徒らは、Aさんの友人Bさんにもわいせつな行為をしたという。だが、Bさんの親は加害児童・生徒らを告訴しなかった。

 「今後、加害者らと同じ中学・高校に通わなければならず、うわさが広がっていじめに遭うのではないかと心配だ」というのが、告訴しなかった理由だ。Bさんはまた、わいせつ行為が行われた現場にAさんを呼んだり、Aさんがわいせつ行為をされるのを見物させられたりした。Bさんもそのショックが癒えず、現在心理療法を受けているという。

 事件後、体重が10キロも減ったというAさんの父親は「娘がこれまでに受けた被害について、7時間以上にわたって警察官に話す様子が、一番痛々しかった」と話した。母親はそんな娘の様子を見て苦しみ続け、その後家出した。マンションの管理事務所で働いていた父親も解雇された。だが、父親は少し前、加害児童・生徒8人のうち3人を許した。3人はいったん、少年分類審査院を退院した。父親は「3人を抱きかかえ『これからは真面目にやっていこう』と言って一緒に泣いた」と話した。

 ソウル家庭裁判所のある裁判官は「最近は小学生でも、わいせつな動画を見るようになった。好奇心から動画を真似て、友だち同士でわいせつな行為をするケースが増えている」と語った。

水原= 崔鍾錫(チェ・ジョンソク)記者
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