2012年5月21日 金環日食

いつ、どこで見られるの?

今回の日食では、九州南部・四国の大部分・紀伊半島から本州の関東付近にかけての地域などを通る「中心食帯」と呼ばれる帯状の地域の中で、金環日食を見ることができます。また、それ以外の地域では、日本全国で部分日食を見ることができます。

中心食帯の中では、太陽の前面を月が通過するために、食が最大になる前後には、太陽がドーナツ状になる様子を観察することができます。中心食帯の中心に近いほど月は太陽の真ん中を通り、中心食帯の端の地域ほど、月は太陽の真ん中から外れたところを通ることになります。

東京・静岡・京都・高知・鹿児島などは、この中心食帯の中にあります。

また、中心食帯の外側にある地域では部分日食が観察されます。中心食帯に近い場所で観察するほど大きく欠けます。

日食の欠ける深さを「食分」という数値で表します。食分0.1とは、太陽の直径の10%まで太陽面上に月が入り込み、太陽が欠けることを意味しています。今回の日食では、中心食帯の外にある仙台での食分は最大で0.929、那覇で0.901、中心食帯からやや離れている札幌でも食分0.840まで欠けます。

主な地点における、日食が始まる時刻・最大になる時刻・終わる時刻は以下の表をご覧ください。

主な地点
地名 食の始め 食の最大 最大食分 食の終り
札幌 6時33分07秒 7時49分49秒 0.840 9時17分35秒
仙台 6時23分46秒 7時40分16秒 0.929 9時09分08秒
福岡 6時15分51秒 7時25分26秒 0.913 8時45分43秒
那覇 6時06分21秒 7時13分00秒 0.901 8時29分58秒
金環日食が見られる主な地点
地名 食の始め 金環日食の始め 食の最大の時刻 最大食分 金環日食の終り 食の終り
東京 6時19分02秒 7時31分59秒 7時34分30秒 0.969 7時37分00秒 9時02分37秒
静岡 6時17分43秒 7時29分44秒 7時32分13秒 0.969 7時34分42秒 8時59分10秒
京都 6時17分41秒 7時30分00秒 7時30分35秒 0.940 7時31分09秒 8時55分17秒
高知 6時15分24秒 7時25分11秒 7時26分46秒 0.946 7時28分21秒 8時49分35秒
鹿児島 6時12分49秒 7時20分05秒 7時22分11秒 0.9547時24分17秒 8時42分26秒

このほかの地点での詳しい状況については、以下の情報もご利用ください。

  • 暦要項 (各都道府県での状況を、一覧でご覧になることができます)
  • 日食各地予報 (「2012/05/21金環日食」を指定して、任意の地点での状況を調べることができます)

中心食帯について

金環日食や部分日食が見られる地域について、上の日食図にまとめました。図中の「中心食帯」と書かれた細い帯の内側の地域で、今回の金環日食が観察できます。また、中心食帯の外側の、広く線で囲まれた地域では部分日食を観察することができます。

海外も含めると、中心食帯は中国南東部の海岸から始まって台湾の北端をかすめ、日本から太平洋北部を通ってアメリカ西海岸に到達し、アメリカ南部中央に入り込んで終わります。

中心食帯の詳しい位置につきましては、「日食各地予報」(暦計算室)で「2012/05/21金環日食」を指定し、「中心食帯を調べる」を指定することで見ることができます。ぜひご利用ください。

  • 日食各地予報 (「2012/05/21金環日食」を指定し、「中心食帯を調べる」を指定することで調べることができます)