米ニューヨークで、ある女子高生が校内いじめに悩まされた末自殺する事件が発生した。米国は47州が「いじめ禁止法」(Anti Bullying Act)を制定するほどいじめ問題に頭を悩ませている。
3日、ニューヨークデイリーニュースなど地域マスコミによると、ニューヨーク・スタントンアイランドのニュードーフ高校2年生のアマンダ・ダイエン・カミンスさん(15)は、昨年12月27日、走行中の市内バスに飛び込んで重症を負い、病院に運ばれたが、6日後の2日結局死亡した。
親戚や友達によると、カミンスさんは昨年半ばごろから19歳のボーイフレンドと付き合ったが、学校の友達が2人を習慣的にいじめたという。叔父のケイス・カミンスさんは、「加害者らはアマンダの靴、ヘアスタイル、化粧など全てをからかった。ひどいときは携帯電話や靴、ジャケットを奪い取るなど、集中的にいじめた」と話した。カミンスさんは事故発生一週間前にも激しいいじめに遭ったが、報復を恐れ周囲の人に内容を具体的に話さなかった。
米国でいじめによる青少年の自殺は頻繁に起きている。昨年9月、14歳の少年が自分が両性愛者であることを告白した後、友だちにいじめられた末自殺した事件をはじめ、ほとんど毎月似たような事件が続いている。
既に06年に青少年市民団体のフェイスセンターが、10月を「全国ブーリング(いじめ)防止月間」に位置づけて以来、10月は関連行事が大々的に開かれる。昨年10月にはCNNが「ブーリング、ここで終わらせるべきだ」という特別番組で衝撃的な調査結果を伝えた。中途脱落者が1人もおらず99%が大学に進学するニューヨーク・ロングアイランドの名門校、ウィートリスクールの生徒700人を対象にいじめを調査した内容だった。42%が学校のクラスメートをいじめたことがあり、31%はいじめを経験したと答えた。また、77%は友だちがいじめられていることを知っていながらも防ごうとせず、周りにも知らせず見て見ぬ振りをしたと答えた。
米国の各州はいじめ禁止法を強化している。サウスダコタ、ミシガン、モンタナの3州を除いては皆いじめ禁止法を導入した。特に、ニュージャージー州は昨年10月、米国で最も強力な法を導入した。学校にはいじめ申告事件を調査する調査官の採用が義務付けられ、何よりいじめ事件が発生したら、学校と教育当局が法的な責任を負うようにしたのが特徴だ。
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