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さらば!豚丼 牛丼大手ラストの松屋も「1・9」に撤退

スポーツ報知 1月6日(金)8時3分配信

 牛丼チェーン大手の松屋フーズ(東京都武蔵野市)は5日、定番メニュー「豚めし」の販売を9日で終了すると発表した。16日に始まる「牛めし」の値下げによって予想される需要の低下などが理由。2004年のBSE(牛海綿状脳症)問題発生直後に牛丼の代用メニューとして登場して以来、各チェーンで販売されていた「豚丼」は「すき家」「吉野家」に続く「松屋」の撤退で、3大牛丼チェーンから姿を消すことになった。

 豚丼が消える―。こだわりの特製タレで煮込んだ肉のうまさ、そして牛丼より少し安い価格でサラリーマンを喜ばせてきた人気メニューが、BSE問題発生から8年たって3大牛丼チェーンから姿を消すことになった。

 松屋フーズは5日、主力商品「牛めし」並盛りの定価を320円から280円にするなどとした11メニューの値下げを発表。同時に「豚めし」(並盛り290円)の販売を9日で終了(店舗によって終了時期は若干前後)するとした。

 同社の総務部広報・IRグループは「販売実績としては好調に推移してきましたが、牛めしの価格を下げる反動で需要が下がってしまうことを予想しました」と説明。牛めしより豚めしの方が高くなる“逆転現象”が起き、価格面での優位性がなくなったことが、「豚丼」消滅の大きな要因となった。また松屋では、昨年10月に豚を焼いた「ネギ塩豚カルビ丼」の販売を開始。人気メニューになったことも、後押ししたようだ。

 吉野家ホールディングスは、04年3月から展開してきた「豚丼(ぶたどん)」(同330円)の販売を一足先に先月7日で終了。翌日から「焼味豚丼 十勝仕立て」を発売した。同社の社長室広報担当は「兄貴分の留守を守る位置付けながら大活躍してくれた弟分が、ようやく役目を終えた感じです」と話した。

 「すき家」を展開するゼンショーホールディングスは、04年2月から展開した「豚丼(とんどん)」(同300円)を、他チェーンに先駆けて09年4月に販売終了。同社広報室は「牛丼屋の原点に立ち返るために終了しました」と説明した。

 豚丼は、いずれのチェーンでも販売当初の牛丼の「代用品」というポジションを超越し、多くのファンを獲得。吉野家とすき家には販売終了後、撤退を惜しむ声が相次いで寄せられたという。ただ、具材を煮るタイプの丼は焼くタイプと違って品質管理に手間がかかり、鍋のスペースも取る。「煮る」から「焼く」への方針転換の裏には、現場の負担軽減という側面もあるようだ。

 ◆牛丼並200円台、吉野家は380円
 ○…松屋は「豚めし」の販売終了と同時に「牛めし」並盛りの定価を320円から280円に値下げすると発表。16日からで、大盛りや他の一部商品も10〜50円下げる。牛丼並盛りは「すき家」と同価格に。3大チェーンでは「吉野家」のみが380円と高くなるが、同社社長室広報担当は「値下げの予定はありません。相手はお客さま。満足していただける商品を提供していくだけです」と価格を据え置く方針だ。

最終更新:1月6日(金)8時3分

スポーツ報知

 

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