北朝鮮の故金正日(キム・ジョンイル)総書記の弔問で訪朝した故金大中(キム・デジュン)・元韓国大統領の三男の弘傑(ホンゴル)さん(48)が5日、朝日新聞の単独インタビューに応じた。間近で見た後継者の正恩(ジョンウン)氏の印象について「外見も声もやはり若い感じがしたが、対応は落ち着いていた」と語った。
弘傑さんは母の李姫鎬(イ・ヒホ)・元大統領夫人らと12月26日、ソウル郊外から陸路北朝鮮入りし、遺体が安置された錦繍山(クムスサン)記念宮殿を訪れた。到着前、北朝鮮当局者から「(正恩氏は)喪中なので個別の面談はできないが、かけたい言葉があればいくらでも言ってください」と告げられた。
宮殿内は葬送曲が響き、総書記の遺体に向かって左手に北朝鮮の高官が並んで立っていた。一番手前に正恩氏の姿があった。正恩氏は弔問者一人ひとりにお辞儀をして握手し、「来ていただき、ありがとうございます」と礼儀正しく感謝の言葉を述べた。身長は170センチ強。写真などで見たよりも若く見えた。周りの高官らの表情は比較的冷静に見えたという。