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【大リーグ】

イチロー マリナーズ入りの川崎を全面サポート 神戸での自主トレ公開

2012年1月6日 紙面から

イチロー(左)が見つめる中、真剣な表情で打撃練習する川崎=ほっともっとフィールド神戸で

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 マリナーズのイチロー外野手(38)が5日、ほっともっとフィールド神戸で、ソフトバンクからFA宣言してメジャーを目指す川崎宗則内野手(30)と2年ぶりに合同自主トレを行った。川崎は練習後に意中の球団でもあるマリナーズと大筋で合意したことを公表。まずは2月からの春季キャンプに招待選手として参加することが決まり、イチローも自身の“指定席”でもある1番を脅かす存在になれ、と熱いエールを送った。

 自分を慕ってくれる男の生き様にイチローが敬意を表した。マリナーズ入りが決まった川崎を祝福するとともに、し烈な開幕ベンチ争いに生き残れるよう全面サポートの姿勢を打ち出した。

 「覚悟を持っている人間の行動。日本でやった人ほど、なかなかそれを持たないものですから。ムネ(川崎)は、おばかに見えるくらいの真っすぐさが最大の武器」。川崎の意中の球団はマリナーズだけ。イチローと一緒にプレーできるのであれば、マイナー契約も辞さないという強い意志に「僕も一緒にやりたいという思いが芽生えている。それがかなう可能性があるでしょ。(自分も)心がすごく躍っている状態」と自らも感化されたようだ。

 イチローはこんな粋なエールの送り方も。開幕前の春季キャンプに招待選手として参加する川崎は、25人しかない開幕ベンチ枠を争うことになるが「タイプ的には自分と同じなので、1番を争えればいいなと思っている」と、まるで開幕ベンチ入りを既に果たしたような言い回し。それだけの実力があると“御大”自らが太鼓判を押したということだ。

 イチローはここ数年、チームメートから孤高のプレーヤーとみられてきた。だが、今季は気心が知れた川崎がそばにいる。“寂しさ”は緩和される。

 2年ぶりとなった合同自主トレではシューズを今年の勝負カラー「黄色」で合わせるなど早くも息はぴったり。フリー打撃では72スイングで3連発を含む柵越え11本と快音を響かせ、「メジャー11年で価値観を共有できる選手は数えるほど。それがこの段階で共有できる人間(川崎)がいる。僕にとってもこれまでにない大きなプラスになる」と声を弾ませた。

 昨季は打率2割7分2厘、184安打。メジャー11年目で初めて打率3割を切り、連続シーズン200安打の記録が10年で途切れた。一から出直しとなる今季に向けては「思うこと? そりゃ毎年何かある。ないことはない。存在しないことはない」。連続記録の呪縛から解放された真っさらな大地に、イチローが新たな一歩を踏み出す。 (鶴田真也)

 

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