2012年1月4日 19時6分 更新:1月4日 23時23分
吉本興業の大崎洋社長は4日、暴力団関係者との交際を理由に芸能界を引退した元所属タレントの島田紳助(本名・長谷川公彦)さん(55)について、「彼の才能を惜しむ。願わくば社会とファンのご理解を得て、いつの日か吉本興業に戻ってきてもらえると信じている。全社員と全タレント、全芸人の思いでもある」と語り、復帰を望む考えを示した。昨年8月の引退からわずか4カ月あまりでの発言は、関係各界に波紋を呼びそうだ。
大阪市内で行った「創業100周年記念事業」の発表記者会見で言及した。大崎社長は、紳助さんとメールを数回やり取りしたものの「復帰問題には触れていない」と述べた。
会見後、大崎社長は毎日新聞のインタビューに応じ、「(発言は紳助さんへの)ラブコール」と説明。仮に紳助さんが復帰する際の条件として、反社会的勢力との決別は「1000%当然」としたうえで、「一部で報じられたような土地やビルの売買で、(暴力団との)金銭的な関係は全くない。次にどうするか、皆さんの声を勉強したい」と述べた。
紳助さんの引退直後、テレビ各局はレギュラー番組を打ち切るなど対応に追われた。大崎社長の発言に対し、在阪の民放テレビ局幹部は「非常識だ。テレビ各局が暴力団排除に取り組んでいる真っ最中のタイミングに、雇っていた側が言うことだろうか。仮に今戻ってきても起用できない」と語った。【鶴谷真】