すっかり遅くなってしまいましたが、農村での研修報告part2です。
どのようにしたら有機農業を広めることができるのか。
まずは、特に若者の新規就農者に、優れた生産者の下でその会社を引き継いだり拡大したりしながら技術や経営を学ぶ環境整備が必要だと感じました。そして、優れた生産者には積極的に技術・ノウハウを伝えていってほしい。そうでなければ、地域の雇用を増やすという面で、そして食料生産をする術を維持するという面で、勿体ないと思います。私自身、1ヶ月間ではありましたが、実際に農業法人の一員として働かせて頂いて、想像以上に大変な収穫作業や考えるべきことの多さに衝撃を受けたり、しっかり圃場を観察し病気を出さないようにすることの大切さに身が引き締まる思いがしたり、一緒に働いたからこそ学べたものがたくさんあったように思います。
だから、研修期間中は、意欲ある若者たちをどのようにして巻き込んでいくか、ということがずっと頭の中にありました。
お世話になった農業法人では、有機農業であってもその収量や売上が、農水省が出している平均の数倍であるといった話を若い社員さんとしたりもしました。そういった解りやすいデータを示すことは、若者が農業に憧れ、将来の目標としてもらうための指標としては、重要なツールの一つかもしれません。
今、世界には安心を求める消費者のマーケットがあり、有機農業には世界進出の勝算があるのではないかと思います。そのようなビジョンを、農業分野にかかわらず、たとえば食料安全保障を考える場で紹介していくことで、農業に関心を持っていない若者にも関心を持ってもらえるようにすることも重要なことだと思います。
研修させて頂いた農業生産法人の皆様や自治体の方々など多くの方々に、本当にお世話になりました。これからもすばらしい取組を国内外に広めるべく、そして「農業」が意欲ある若者たちが夢を持って飛び込んでいける「職業」となるようがんばりたいと思います。
※ 出荷場でのニラ洗浄の機械です。生産だけでなく出荷まで担うことで、さらに地域の雇用を生み出しています。