52歳で司法試験に合格し、53歳で弁護士資格を取得した吉村正夫さん=北中城村安谷屋
52歳で司法試験に挑戦して合格、53歳の今年、弁護士の資格を取得した男性がいる。泡瀬ゴルフ場の地権者らで構成する「北中城村アワセ土地区画整理組合設立準備会」委員長の吉村正夫さん(53)=沖縄市出身=だ。吉村さんによると、県内司法試験合格者の最高齢。別の仕事や組合準備会の業務を兼任しながら、地元の先輩らの要望に応えて合格率の低い「狭き門」をくぐった。「地権者の先輩が喜んでくれうれしかった。事業成功に向け貢献したい」と笑顔で抱負を述べた。
吉村さんは早稲田大学法学部を卒業後、弁護士を目指し20〜30代で4回、司法試験を受験。しかし合格できず、東京で実績のある小学生対象の塾の講師を務めていた。
約10年前、父親の故郷である北中城村に移り、塾を開業。2005年に地権者会の役員となった。大学で法律を学んでいた吉村さんに同会の先輩が「法律を学んでいたようだから弁護士になってほしい」と頼まれた。目指したことがあったとはいえ、既に40代後半。「むちゃな要望だ」とは思いながらも、地元のためだと挑戦を決意した。
07〜09年まで琉球大学法科大学院(ロースクール)に通い、20〜30代の若い世代と机を並べた。1日6時間の授業を受けながらも、2年間は塾の仕事も兼任。
09年に同会委員長に就任した後、10年5月に司法試験を受験した。52歳の挑戦で目標がかなったことについて「地権者会での業務は複雑な問題を整理し、解決の道筋を考え、地権者を説得し問題を解決すること。まさに司法試験の勉強を実践していたようなものだった」と振り返る。10年9月に合格発表があり、那覇地方裁判所で司法研修生として学んだ。12年1月にも沖縄市内に弁護士事務所を開業する予定だ。
吉村さんは「軍用地があることで沖縄が潤っているというのは間違いだ。跡地利用でより多くの金が入るし、雇用も増え地価も上がる。沖縄経済にとっても意味があることだ」と強調。「この取り組みで跡地利用が成功するのを実態として見せたい。そうすることで基地は返還し跡地利用をした方がいい、という機運が高まれば」と意欲を示した。(宮城久緒)
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