意外と大事なマンションの維持管理上の階の水漏れは誰の責任?分譲マンションで、上階の床下配管から水漏れが発生した場合、誰の責任になるのでしょうか? 上階のお部屋の所有者?それとも、管理組合全体の責任? 原則論では、水漏れ発生個所が専有部分という場合は、そのお部屋の所有者が責任を持つことになり、共用部分という場合は、管理組合(区分所有者全員)の責任ということになります。 そこで、問題なのは床下の目に見えない部分の配管が原因での水漏れは「専有部分」「共用部分」のどちらになるか?という点です。 「標準管理規約」という管理規約の雛型では、解釈上は床下の配管は「専有部分」ということになります。 ただし、平成12年の判例では、上下階の間のスラブに埋まった配管からの水漏れ事故について、「下階天井裏の配管は上階の専有部分ではない」という判決もでています。
前述のように、「標準管理規約」は、分譲マンション毎に設置されている規約の雛型になっているもので、実際は、各マンション毎に独自の管理規約が存在します。 また、分譲マンション管理組合向けの専用保険に「マンション管理組合総合保険」というのがあります。 以上ですが、上階から水漏れがあった場合、誰が責任を取るか?については、水漏れした場所、構造、管理規約等により異なります。その物件の「管理規約」、「保険契約の内容」などをきちんと確認しておかないと、最悪の場合はご自分で賠償するケースもでてきます。
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