オウム真理教の元幹部で公証役場の事務長の監禁致死事件で逮捕された平田信容疑者は、17年近くに及ぶ逃亡生活について「ずっと国内にいた」と話していることが、接見した弁護士の話で分かりました。平田容疑者とよく似た人物がJR品川駅の新幹線改札口付近の防犯カメラに映っていることから、警視庁は、新幹線で東京に来た可能性があるとみて乗車駅の特定を急いでいます。
オウム真理教の幹部だった平田信容疑者(46)は、平成7年2月、東京・品川区の公証役場の事務長だった假谷清志さん(当時68歳)を車に乗せて監禁し教団施設で死亡させた疑いで、警視庁に逮捕されました。警視庁によりますと、平田容疑者は「元幹部の井上嘉浩死刑囚の指示で車を運転しただけだ」などと、一部、容疑を否認しているということです。3日夜、接見した滝本太郎弁護士らによりますと、出頭するまでの経緯について、平田容疑者は「去年の大みそかの夜9時ごろ、品川区のJR大崎駅から捜査本部のある大崎警察署を訪れたが、玄関前で警察官を見つけることができなかったため出頭するのを諦めた」と話しているということです。そして、近くの公衆電話から情報提供を呼びかけているフリーダイヤルに10回ほど電話をしたが、話し中だったことなどから、地下鉄に乗って警視庁の本部に向かったということです。一方、17年近くに及ぶ逃亡中の生活については、「ずっと国内にいた」と話しているということです。これまでの調べで、平田容疑者とよく似た人物がJR品川駅の新幹線改札口から在来線に乗り換える方向に歩いている姿が防犯カメラに映っていたということで、警視庁は地方の潜伏場所から新幹線で東京に来た可能性があるとみて、乗車駅の特定を急いでいます。