インターネットで買い物をする人が増えるなか、代金の支払いでクレジットカードの番号が流出しないか不安だという利用者が多いことから、カード会社などの間では、一定の金額までしか使えない、いわば「使い捨て」のカード番号を発行するという新たなサービスが始まっています。
このうちカード会社大手の「ライフカード」は、利用客がコンビニエンスストアで2万9000円までの現金を前払いし、代金支払い用のカード番号を受け取るサービスを始めました。利用客は、インターネットで買い物する際、この番号を入力し、前払いした金額を使い切ると番号は無効になるため、番号が仮に流出しても、被害を抑えることができるとしています。また、インターネット専業銀行の「ジャパンネット銀行」も、口座を持っている利用客に1度しか使えないカード番号を発行するサービスを行っています。この番号を使って買い物をすると、銀行の口座から代金が引き落とされますが、買い物のたびに利用の上限額を設定でき、安全性が高いとしています。経済産業省によりますと、インターネットでの買い物はおととし、過去最高の7兆8000億円に達しましたが、カード番号の流出で不正に利用される問題も後を絶ちません。インターネット取り引きの安全問題に詳しい三菱UFJリサーチ&コンサルティングの田渕文美主任研究員は、「クレジットカードをネットに使うことは不安だという利用者は非常に多く、安全性を高めたサービスはますます増えると見込まれる」と話しています。