山形のニュース
自主避難、泣き寝入りせずに 米沢で損害賠償相談会
 | 高梨弁護士(中央)から損害賠償請求についての説明を聞く参加者=米沢市置賜総合文化センター |
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福島第1原発事故で東京電力に損害賠償を考えている避難者を対象に、弁護士らによる訪問相談会(原子力損害賠償支援機構主催)が、山形県内で始まった。皮切りとなった米沢市内の相談会は23〜25日の日程で実施されている。福島県外では初めての開催。 米沢市の置賜総合文化センターでは2日目の24日、相談に先立って説明会があった。高梨滋雄弁護士が参加者14人に対し(1)東京電力に直接賠償請求するよりも、原子力損害賠償紛争解決センターに和解の仲介を申し立てた方がスムーズ(2)原発事故から3年間は損害賠償請求が可能―といった点を解説した。 その上で、高梨弁護士は「原発事故がなければしなかった出費を、東京電力に客観的に認めさせなくてはいけない。自主避難した人も、泣き寝入りせずに立ち上がってほしい」と呼び掛けた。 個別相談には15組が参加。二重生活での負担増など個別の問題について、5人の弁護士に解決方法を聞いた。 警戒区域内の南相馬市小高区から、米沢市の娘夫婦宅に避難している無職男性(81)は「壊れた瓦屋根を直せないため雨漏りがする。置いたままの乗用車など、修理代が補償の対象になるか確認したかった。いい機会になった」と話した。 山形での訪問相談会は1月13〜15日、27〜29日に山形市でも開かれる。
2011年12月25日日曜日
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