卵巣がんや子宮けいがんなどの治療で中心的な役割を果たす病院の40%以上で、患者に糖尿病や統合失調症といったほかの病気がある場合、受け入れを制限していることが、分かりました。
日本産科婦人科学会は、卵巣がんや子宮けいがんなどの治療で中心的な役割を果たす全国の大学病院やがん専門病院などに診療態勢について尋ね、65%に当たる483施設から回答を得ました。その結果、がん患者に糖尿病や統合失調症といったほかの病気がある場合、44%に当たる209施設が「受け入れを制限している」と答えました。特に各地のがんセンターを中心としたがん専門病院では、13施設のうち11施設が「制限している」としていました。受け入れを制限する病気について複数回答で尋ねたところ、透析が必要な患者で56%に上ったのをはじめ、薬を服用している統合失調症の患者で52%、インスリン治療をしている糖尿病の患者で14%となっていました。調査を担当した東京慈恵会医科大学の高倉聡講師は「合併症のある患者はより体調が悪いにも関わらず、手術可能な病院を求めて遠くに行かざるをえない実態があると考えられる。婦人科に限らず、ほかのがんでも同じような問題が生じているおそれがあるので、患者に合併症がある場合の診療態勢を整備していく必要がある」と指摘しています。