消費増税法案：「提出は政府・与党の責任」野田首相

衆院予算委で自民・棚橋泰文氏の質問に答える野田佳彦首相＝国会内で２０１１年１１月８日午後２時４２分、藤井太郎撮影

　野田佳彦首相は８日午後の衆院予算委員会で、消費税率を１０年代半ばまでに１０％に引き上げる税と社会保障の一体改革について「多くの政党が共有してもらえればありがたい。そうでない場合も閣議決定して法案を提出するのは政府・与党の責任」と述べ、野党の合意を得られなくても１１年度中に関連法案を国会に提出する考えを示した。午前の同委では、関連法案に引き上げの実施時期を盛り込む方針を表明し、与野党協議で理解を求める姿勢も強調した。

　首相が主要２０カ国・地域（Ｇ２０）首脳会議で消費税引き上げを国際公約したことに対しては、棚橋泰文氏（自民）が「（国会での）所信表明演説に『１０％』は出ていない」と国内向けの対応との違いを指摘。首相は７日の同委で「所信表明演説や記者会見でも言っている」と答弁しており、「具体的な数字を入れていないが、中身は一致している。ごまかしでも何でもない」と釈明した。【佐藤丈一、笈田直樹】