昨年1年間の交通事故死者数が44人で、統計開始の1956年以降最少となった。県警は年間目標に「交通事故死者数50人未満」を掲げており、昨年12月31日には藤村博之・県警本部長や奥村幹雄交通部長らが県警本部に集まり、最少記録更新の瞬間に立ち会った。
県内の事故死者数は56年の53人が最も少なく、県警は08年10月から年間の死者数50人未満を目指してきた。しかし09年に54人となったが、10年には64人と増加。昨年は過去の事故状況を分析し、休日や夜間、高齢者や歩行者への対策を重点的に実施。住民など関係団体と連携して街頭監視をしたり、速度取り締まりを強化したりしてきた。
元旦を迎え、昨年の事故死者数が44人に確定すると、藤村本部長が警察無線で「いまだ多くの命が事故で失われている。事故の減少傾向を定着させて、県民の安心・安全のために奮闘してほしい」と訓示。奥村交通部長は「究極の目標は0人。1人でも少なくするために対策を進めたい」と話した。【宮本翔平】
毎日新聞 2012年1月3日 地方版