中畑監督ＤｅＮＡはい上がる　福島出身　東洋大・柏原からパワー

　ＤｅＮＡの中畑清監督（５７）が２日、同じ福島出身で箱根駅伝で５区の区間新記録を出した東洋大の柏原から、最下位脱出のパワーをもらった。

　「彼（柏原が）が走っているのを見てイメージが湧いてきたよ。これだ、という感じ。ヒントをもらった気がした」と笑顔。苦しい坂道で踏ん張る姿は、４年連続最下位という坂の下からはい上がるベイと重なる。中畑監督自らも選手の道しるべになるという目標が浮かび上がった。

　実はすでに柏原とは、３年前に大手町のビルで対面を果たしている。柏原が「中畑清旗争奪ソフトボール大会」に参加していたことを知った。そしてエレベーターの中で箱根のヒーローから「郷土の英雄です」と言われたという。

　この日は地元の福島県矢吹町内のホテルに、小中学校の同級生ら３５０人が集まった監督就任祝賀会に出席。「人の道しるべになる人間が必要。それが私です」と語り、喝采を浴びた。

　祝賀会では、参加者から「勝ったら花火を打ち上げる」「バスツアーを組んで応援に行きます」など次々に約束をもらった。中畑監督は全テーブルを回ってあいさつし、ＤｅＮＡへの応援を呼びかけた。「苦しいときに支えてくれた地元のおかげで最高のチャンスをいただいた。今、心から感謝しています」と頭を下げ拍手を浴びていた。　（後藤慎一）