政治【防衛オフレコ放談】「日米安保破棄」 公然と語られ始めた危機に処方箋はあるか+(3/3ページ)(2012.1.1 18:00

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【防衛オフレコ放談】
「日米安保破棄」 公然と語られ始めた危機に処方箋はあるか

2012.1.1 18:00 (3/3ページ)防衛オフレコ放談

 海兵隊についてもオーストラリア駐留を決めたように、中国の弾道ミサイルの射程外に置きつつ、東シナ海や南シナ海の広範な地域での事態に即応できる配置を目指す。在沖縄海兵隊も南シナ海への展開訓練や東南アジア各国との共同演習を活発化させ、防衛省幹部は「沖縄に定住する形ではなくなる」とみる。

 こうした配置や運用の見直しが進めば、嘉手納基地周辺の騒音や海兵隊訓練が減る。これを沖縄の負担軽減と位置づけ、普天間飛行場の代替施設を名護市辺野古に建設することに理解を得ていくしか、普天間問題の解決の糸口は見当たらないとの見方もある。

 ただ、米軍の戦力分散は南西方面の抑止力低下、ひいては対中シフトの掛け声倒れにつながりかねない。それを防ぐには、陸自が海兵隊のような水陸両用機能を強化したり、航空自衛隊が嘉手納基地の防空を担うなど日本の防衛力向上が欠かせない。

 米国の戦略転換に受け身になるのではなく、日本側から抑止力強化と沖縄の負担軽減に向けた具体策を提示する「覚悟」が求められている。(半沢尚久)

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