東京電力福島第一原子力発電所の2号機と3号機の取水口付近で31日に採取された海水に含まれる放射性物質の濃度は、前の日と大きな変化はありません。
福島第一原発の周辺では、4月と5月に海水から高い濃度で放射性物質が検出された2号機と3号機の取水口付近などで東京電力が海水を採取し、放射性物質の測定を行っています。31日に2号機の取水口付近で採取した海水からは、1cc当たりセシウム134が国の基準の1.5倍の0.087ベクレル、セシウム137が1.6倍の0.14ベクレル検出されました。また、3号機の取水口付近では、セシウム134が基準の4.2倍の0.25ベクレル、セシウム137が3.4倍の0.31ベクレル検出されました。ともに前の日と大きな変化はなく、周辺全体でも横ばいの傾向が続いています。一方、31日と30日に沿岸と沖合のあわせて9か所で行った調査では福島第一原発の5号機と6号機の放水口から北におよそ30メートル付近と、1号機から4号機の放水口から南におよそ330メートル付近で放射性セシウムが検出されましたが、いずれも基準を大幅に下回っています。