オウム真理教の元幹部で東京の公証役場の事務長の監禁致死事件で逮捕された平田信容疑者が、事件が起きた平成7年に教団側から逃走資金として1000万円を受け取り、翌年にかけて東北地方で、女の信者と潜伏していた疑いのあることが分かりました。その後の足取りは分かっておらず、警視庁は長期間にわたる逃亡生活を助けていた人物がいるとみて調べることにしています。
オウム真理教の幹部だった平田信容疑者(46)は平成7年2月下旬東京・品川区の公証役場の事務長だった假谷清志さん(当時68歳)を車に無理やり乗せて監禁したうえ、山梨県の旧上九一色村の教団施設で薬物を注射して死亡させたとして、1日、監禁致死の疑いで逮捕されました。警視庁によりますと、調べに対して平田容疑者は「車を運転していただけだ」などと容疑の一部を否認している一方、「假谷さんには申し訳ないと思う」と話しているということです。これまでの捜査で、平田容疑者は事件から3週間余りあとの平成7年3月下旬、教団側から逃走資金として1000万円を受け取り、7月には福島市内のマンションに女の信者とともに滞在していたということです。また、11月から翌年の平成8年2月にかけては同じ女の信者が働いていた仙台市にある飲食店の従業員用アパートに潜伏していた疑いがあるということですが、その後の足取りは分かっていません。平田容疑者は、潜伏していた場所について「人に迷惑がかかる」と言って口を閉ざしているということで、警視庁は長期間にわたる逃亡生活を助けていた人物がいるとみて調べることにしています。