入社してすぐに研修がはじまりました。
バブル世代のため同期は120名を超えていました。
ちなみに、バブルを過ぎた後でも、毎年100名強の採用があったということは、
いかにこの業界の離職率が高かったのかを物語っていますね・・・
東京での全体研修を2日間、東と西に分かれてのビジネスマナー研修を3日間受講しました。まぁ、社会人になったら誰でも経験するだろうという想像の範囲でもあり、学生時代にホテルマンとして働いていた私にとっては、難しいものではありませんでした。
そして福岡支店に出社します。
2日間のオリエンテーションを終えると、いよいよプログラム研修の開始です!
先ずは、システムの基礎としてフローチャートを学びます。
確か、最初に描いたフローチャートは、自動販売機だったと記憶しています・・・
お金を投入→投入金額で購入できる商品があるか?→商品選択→出力→おつり計算
こんな簡単なフローチャートを様々なテーマと条件分岐を基に描きました。
フローチャートの研修が終わると、実際にプログラムの実践です。
当時は、オフコンと呼ばれる各メーカーのハードウェアに依存する独自の開発言語でした。
私の会社は、当時、三菱と富士通のオフコンを主力としていましたので、
開発言語は『P2(ピーツー)』(三菱)と『COBOL』(富士通)の2チームに分かれました。
私はP2のチームに入り、同期6名と関連会社5名の合計11名でプログラム研修スタートです!
もちろん、いきなりマシンに向かうわけではありません。
先輩方が納品プログラムをつくられていますので、私たちはわずかに空いた数台を交代で使用することになります。
最初に机上でコーディング
↓
先生にチェックしてもらう
↓
大枠のOKが出ると実際にパンチ
↓
パンチが終わるとコンパイル(機械語に変換)
↓
コンパイルエラーを修正
↓
エラーが無くなるまでコンパイルとエラーの修正を繰り返す
↓
完成!!
早くも2日目にして遅れ出した私は、なかなか先に進みません・・・
焦る・・・
何やってるかわかんない・・・
より焦る・・・
ガオー!!
ようやくパンチに入った時には、同期の女性は既に2つ先の課題を行っていました(涙)
追いつかねば!!
焦る・・・
タイプミス!!
より焦る・・・
てか、キーボードなんて触ったことないし!!
1文字探すのに、左上から横に一列ずつキーボードをおっていくしかありません・・・
見つけた!カチ!
(左上から)じー・・・お!カチ!
(左上から)じー・・・お!カチ!
(左上から)じー・・・ん?ない?もう一回・・・じー・・・お!カチ!
途中で見落としたときは、2周目なんてザラですよ・・・
右手の人差し指だけを立てて、キーボードの上で左右に空を切るこの虚しさ・・・
ようやく辿り着いてタイプしたら次を探す旅に出ます。
よし!1行入力した!!
そう思いふと顔を上げて画面を見ると、そこには全く意図していない文字列が・・・
涙・・・
なんでみんな出来るんだろう??
そう思って、たまたま隣に座った、同期で一番出来る女性を見ていたところ、
理由は簡単にわかりました。
そう、タイプスピードが圧倒的に違うのです!
(まぁ、机上でのコーディングスピードも違うんですけどね)
彼女の指先から滑らかに弾き出されるアルファベットや記号達は、
まるで意思を持っているかのように軽やかに画面に現れ、規則正しく整列していきます!
しかも両手ですよ両手!!
しかも手元すらも見てないし!!
衝撃でした!例えるなら松田優作の名セリフ『なんじゃこりゃ〜』です。
そう、これが私とブラインドタッチの初めての出会いでした。
右手の人差し指でしかタイプできない・・・
キーボード見ながらしかタイプできない・・・そんな私には神様のようでした。
画面を見ずにタイプする・・・ある意味、私も「ブラインドタッチ」なんですけどね♪
あれから丸18年が経とうとしています。
2年目からはインストラクター、SEとしてお客様のところに訪問するようになったため、
プログラマーとしては1年しかやっていません。
最終的には、先ほどの女性と、1・2位を争うほどのプログラマーに成長した私でしたが、
(軽く自慢??)
結局、ブラインドタッチは身につきませんでした。
基本姿勢なるものは全くムシしていますので、相変わらず逆ブラインドタッチの日々ですが、毎日のように提案書や仕様書を作っていると、体(指?)がずいぶん記憶してくれるものです。
急いで文書を作成しているときなんかは、ブラインドタッチをする隣の若い後輩が
とても羨ましく思える今日この頃です。。。
ちなみに、今は何本の指でタイプしてるのかって?
答えは・・・
左右の人差し指&中指+左手の薬指 ←メイン
右手の薬指(Enter用)
右手の親指(スペース&変換用)
以上の7本です!
ずいぶん進歩したと思いませんか???
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今回もお付き合いいただき、ありがとうございました。
世間では新型インフルエンザが流行っていますが、
私は普通のカゼをひいてしまいました。
ただのカゼで良かったと安堵する気持ちと、時代の流れに乗れないことへの寂しさと・・・
まぁ、ここは喜ぶべきでしょう!
皆さんもお気をつけ下さい。
次回予告…『空飛ぶ??灰皿』
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2009年12月15日
CIO 〜ブラインドタッチと逆ブラインドタッチ
posted by core at 04:06
| Comment(6)
| COREなスタッフ
はてな、大学の卒論などは「ワープロ」ではなく手書きでされたのでしょうか?
私も、タイピングは我流です。
むかし子供のころ、父親の「タイプライター」(本当の機械式のやつ)で少し練習したのですが、幼い私にはあまりにもキーが重過ぎて断念した記憶がありますよ。(笑)
前回もコメント返しを・・・と思ったのですが、
私が気付いたときには、いつの間にやら話題が「めぞん一刻」になってましたので(涙)
ご指摘の卒論ですが・・・
実は卒論を書いておりません!
私が通っていました法学部は、ゼミも卒論も『選択』だったのです!!
大学にも通わずアルバイト三昧だった私は、その制度をしっかりと活用させてもらいました。
あ!授業には出てませんでしたが、チャペルにはしっかり出席していました。
あの雰囲気が大好きでして・・・
ちなみに、敬虔なクリスチャンではなく、我が家は浄土真宗です。
私も昔、姉のタイプライターを叩いた記憶があります。
まぁ、文字通り「叩いた」レベルでしかありませんけど(汗)
キーが重過ぎて・・・ってそんなタイプライターがあったんですね!
Mさんとはそんなに年は離れていないと思っていましたが・・・
もしかして年齢詐称疑惑? ん?どちらが??
昭和52年ぐらいまでは、普通に機械式(電気を使わない)タイプライターがあったと思うのですが・・・
インクリボンがタイプを打つたびに上にピョンと上がるやつですよ。知りませんか?
用紙のほうが一文字打つごとに左へ動いて、改行するときに左手でシャーッと戻すやつですよ(笑)
あっ、もちろん英字しか打てませんよ(汗)
まさにそれです♪
純粋無垢な少年だった私は、左手でシャーッと戻すおもちゃとして遊んでいました。
無意味に叩く → シャー → 叩く → シャー ・・・
あの頃は可愛かった・・・
もちろん英字だけです!
そういえば、仕事で中国に行った時はカルチャーショックをうけましたよ!
何せ、キーボードを叩くと、勝手に漢字が生成されてくるんですから!!(驚)
まぁ、中国には「ひらがな→漢字変換」という概念がありませんので、当然のことなんですけどね(汗)
年齢は詐称しておりませんよ(笑)
今思えば、私たち第二次ベビーブーム世代は、本当の意味でのドッグイヤー時代を駆け抜けている世代なのです。
幼少期には、ブリキのゼンマイ仕掛けの玩具で遊び、思春期にはデジタル文明の象徴であるレーザーディスクやCDに馴染み、成熟期には地球温暖化やエコロジー問題を憂う。
その昔、坂本竜馬がちょんまげを切り、刀を拳銃に持ち替え、袴から洋服に装いを変えた明治維新を駆け抜けた時代と変わらないぐらいの激動の時代を生きているのですよ。(苦笑)
仰るとおり、激動の時代ですね。
「十年一昔」といいますが、技術革新や時代の流れを考えると、「一昔」なんて言葉では表現できないほどのスピードで変化していきます。
変化にアジャストすることの大変さと大切さを感じます。
その一方で、こんな時代だからこそ、変わってはいけない大切なものもありますよね!