福島 健康調査に住基ネット活用へ
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福島 健康調査に住基ネット活用へ

12月31日 22時27分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

原発事故を受けて福島県がすべての県民を対象に放射性物質の影響を調べる健康調査で、避難した県民の所在が分からず調査に必要な情報を提供できないケースが相次いでいることから、国は、県民の所在確認のために、「住民基本台帳ネットワーク」を活用できるよう法律を改正する方向で検討を始めています。

福島県は、すべての県民200万人余りを対象に、生涯にわたって放射性物質の影響がないか調べる健康調査を進めていますが、全国各地に避難して所在が分からなくなった人が、これまでで1万2400人余りに上り、調査に必要な情報を提供できないケースが相次いでいます。さらに、避難生活の長期化に伴い、今後、こうした県民が増えることが予想されることから、総務省は福島県の要請を受けて、県民の所在確認に「住民基本台帳ネットワーク」を活用できるよう法律を改正する方向で検討を始めています。住基ネットは、個人情報保護のために使用目的が法律で制限されており、総務省によりますと、自治体の特別な事情で住基ネットを使用できるのは、被ばく者の所在確認を目的とした広島市と長崎市のケースなどに限られるということです。これについて福島県は、「長期間にわたり健康調査を受ける人に確実に情報を届けるためには、住基ネットの活用が欠かせない。住民の所在の把握に大きな効果が期待できると思う」と話しています。