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2011年度の事業計画は、3月11日の全国審議会の決定でおおよそが決まるはずでしたが、まさにその当日に大惨事は起こってしまいました。このことによって、既に予定していた計画の多くを変更せざるを得なくなりました。
2011年4月1日に公益社団法人としての活動が始まりました。さまざまな社会問題が顕在化する中で、広告を通して世の中に適切な提言をしていくACジャパンの公益活動は、今後さらに責任ある役割を担わなければなりません。今年は特に、厳しい試練を与えられた日本社会に対してACジャパンが何を訴えていくのか、問われるところとなります。
ACジャパンは2011年に40周年を迎えましたが、当初予定しておりました周年事業は、全国的に展開することは差し控えることにいたしました。
ACジャパンの活動の基本は広告コンテンツの質の向上と、会員社の有意義なボランティア活動であることを広く世の中に知らしめる広報活動の2点です。
後者に関しましては、震災後、ACジャパンの広告が増大して、話題を呼びました。その結果、さまざまなメディアでACジャパンのことが取り上げられ、またWEB上でも、私達の活動について取りざたされ、図らずも大きな広報効果を得ることができました。社団名の、組織の認知度は大きく上がったと予測できます。この結果はこの先の調査に顕著に現れることは間違いありません。
それだけに2011年は、例年に増して、私達の活動内容が注目を集めることになります。この状況をひとつの弾みとして、公益社団法人に求められる、公開性の高い組織をめざす活動を積み重ねてまいります。
1.広告活動
40周年となる2011年度キャンペーンは、「気持ちにふれよう。こころをつかもう」のスローガンを旗印に、心の中のヒューマニティに働きかけるキャンペーンを展開しようと考えていました。周年の節目のキャンペーンということで、新規の取り組みも計画しました。しかしながら現況を受け止め、路線を変更してキャンペーン展開します。
■2011年度のキャンペーンについては、すべてのTV、グラフィック広告において、CIに「民間から。公共広告40年」の言葉を冠して、40周年を知ってもらいます。
2.調査活動
2011年度も「公共広告に関する生活者調査」をインターネット上で行います。同時に「会員社アンケート調査」についても、Web上で実施します。ACジャパンの認知度、2010年度の広告評価、展開したいテーマなどを調べます。また、これを機に、ACに対してシンパシーを持ってくれる人たちの個人会員グループを形成できないかを検討します。生活者をACジャパンの活動に巻き込めれば、大きな力になります。
3.広報活動
40周年事業として、東京の記念講演会を皮切りに全国8地域で順次イベントを実施しようと考えておりました。講演会に地域の会員社を招待し、ACジャパンの活動への参加意義を再確認していただく予定でしたが、今回の災害を受けて事業計画の修正をいたします。講演会の全国展開は基本的に中止、状況によって可能であれば、東京・大阪の開催は検討します。
40周年ACジャパン記念作品集は制作し、これを関係者に配布します。
映像資料DVD「AC2011」は英語版とともに作成し、海外団体などとのコミュニケーションツールとして活用します。また、ホームページも公益社団法人認可を期に一新します。
各種団体、大学などでの講演活動も例年通り積極的に行い、ACジャパンの活動についての認知を深めてまいります。
【全国キャンペーン】
本年度の全国キャンペーンは3作品で展開いたします。 ひとつは、40周年記念キャンペーンとして「公共心」をテーマに公募した作文をもとに脚色された広告です。ほかの2作品については、震災後の状況を鑑み「思いやり・助け合い」、「日本を明るく元気に」といったテーマへと方針を変更し、制作されました。
- 40周年記念 公共心
- 魔法使いの少年
- 思いやり・助け合い
- ささえあったら、人になる
- 思いやり・助け合い
- わけあううれしさ
【地域キャンペーン】
キャンペーンテーマは地域が独自に設定します。2011年度も地域色豊かなキャンペーンを8地区で展開します。
- 北海道/ 北海道にできること
- このチカラ、この地から。
- 東 北/ 感謝の気もち
- 笑顔の花
- 東 京/ 日本を明るく元気に
- 宮澤賢治・明日を信じる
- 名古屋/ 地域の魅力化・活性化
- いっしょにつくろう、地域の宝
- 大 阪/ 地域振興
- KANSAIできること48
- 中四国/ 子ども
- 蜂と神さま
- 九 州/ 九州から明るくしよう。
- 黄色い旗は、元気のしるし。
- 沖 縄/ 沖縄をよくしよう
- 好敵手
【支援キャンペーン】
以下の10団体を支援します。新たな支援団体として、「日本ナショナル・トラスト協会」が決定しました。「WFP国連世界食糧計画」「骨髄移植推進財団」「エイズ予防財団」「日本臓器移植ネットワーク」「子どもの読書推進会議」が復活です。「国境なき医師団」「3R推進団体連絡会」「日本アイバンク協会」「文字・活字文化推進機構」はいったん休止いたします。
- 日本脳卒中協会
- 救急車
- 国連UNHCR
- 希望の5文字UNHCR
- あしなが育英会
- あしながさんがくれた愛
- 日本対がん協会
- 慢心より検診
- WFP国連世界食糧計画(復活)
- FOODが、HOPEに。
- 骨髄移植推進財団(復活)
- あなたしか治せない白血病があります。
- エイズ予防財団 (復活)
- 断言できない
- 日本臓器移植ネットワーク(復活)
- 北乃きいの意思表示
- 子どもの読書推進会議(復活)
- ココロを動かそう。
- 日本ナショナル・トラスト協会(新規)
- 美しい自然を・残そう。
【AC・NHK共同キャンペーン】
今年度もACジャパンとNHKとの、テレビCM交換方式による共同キャンペーンを実施いたします。テーマは森林環境です。
- NHK制作作品(森林環境/国際森林年)
- やさしい森
【公共広告CM学生賞】
第7回公共広告CM学生賞に参加した学校は23校と前回から2校減りましたが、作品数は156点とわずかに増えました。厳正な審査の結果、グランプリは目白大学の「渡る世間はみな先パイ」篇が獲得、準グランプリBS民放賞には日本大学芸術学部の「音漏れ」篇が選ばれました。そのほか最優秀部門賞4作品、優秀賞12作品、奨励賞13作品が選ばれています。2011年3月25日に汐留電通ホールにて表彰式が行われました。グランプリ作品はBS民放8社で1年間放送されます。
- グランプリ 目白大学
- 渡る世間はみな先パイ
- BS民放賞 日本大学芸術学部
- 音漏れ