新年、明けましておめでとうございます。といいましても、時差の関係で、こちらカンボジアではまだ大晦日だったりしますが(笑)・
ナゼか今、私はシェムリアップにおりまして、この後アンコールワットで初日の出を拝む予定です。
以前も書きましたがカンボジアのお正月は、1月1日、中国正月、クメール正月と年に3回もあるのですが、カンボジアの人たちにとって本番のお正月はクメール正月ということもあって、1月1日はあまりお正月という感じがありません。
ほとんどの会社は1日と2日くらいが休日で、その後は平常営業になります。
でもここシェムリアップは外国人が多いため、あちこちでカウントダウンパーティーをやっていまして、凄い事になっています(只今私は休憩中です)。
何はともあれ、あと数時間で激動の2011年が終わり、2012年がもうすぐ始まります。
ウェブ論壇のBLOGOSに記事が掲載される様になってから、ナゼか専門家でもないのに世界の政治・経済についてコメントを求められる事が多くなりまして、ブログではいつも私の独断と偏見に基づいた本当に勝手かつ無責任な事しか書いていないのですが、来年の世界の見通しやら私の考えやらを聞かせて欲しいというリクエストを奇特な読者の方々から頂いてしまいましたので(Sさん、『後藤節』ってナンですか(笑)?)、これまた私の勝手な見解を無責任に書かせて頂きたいと思います。
まあぶっちゃけていいますと、このままでは新年の見通しも暗いですね。終わり。
と言いたい所ですが、少々説明をば。
私が以前勤めていた外資系金融機関のユダヤ系オランダ人と日系3世のカナダ人の上司から、「景気なんてのは気分の問題。」「不景気といいながらも儲かっている奴は必ずいる。表に出て来ないだけ。」と言われたのを思い出します。
彼らが言っていたのは、世界中の人が「景気は良くなる」と思えば本当に良くなり、マスコミに煽られて不景気だと思えば本当に不景気になると言う事です。
まあよく考えてみたら、そもそもマスコミというのは営利目的で動く民間企業でしかなく、昔から為政者はマスコミを利用して世の中を動かしてきたという事を多くの人が忘れていますよね。
この不景気が、誰の意図によってもたらされ、どう持って行こうと考えているのかをある程度でも推測できたら、自分がやるべき事がおのずと見えて来るかと思うのですが、さてさて。
ご参考までに私の考えを簡単に述べさせて頂きますと、まず日本は、このままではずっと不景気が続いて(本当は儲かっている企業は多いのですがね)、世間の雰囲気や気分で株価も上がらず、破綻寸前の健康保険や年金制度を延命するために税金やら社会保障の自己負担もどんどん増えていくと思っております。
税金は増えるは、電気代は上がるは、国内マーケットは絶賛縮小中だはで、日本企業も海外進出を加速させるでしょうし、そうなると国内の失業率は更に上昇するでしょうし、給料もボーナスも減り続けるでしょう。本当は儲かっている企業も、日本国内では、従業員の採用も投資もしないでしょうから。
となると逆に、カンボジアの様な人権費の安い政治の安定した途上国は発展し続けるでしょう。
ある時点で、というか本当はどこかの国や誰かさんの意図するタイミングなのですが、日本国債も暴落→金利上昇→不景気はますます加速→円が暴落→物価(特に食料品)が急上昇→出口の見えない不景気続行→不景気を打開するための「戦争」、とまあ、何とも分かりやすい筋書きが予想されます。
この「戦争」の意味するものは、何も武力をもって行う物理的な侵略行為だけとは限りません。海外に目をやりますと、あちこちでブロック経済化の動きが加速しています。一種の経済戦争ですね。
まあ、軍事産業に支えられているアメリカは、マスコミを使って悪者を仕立て上げ、世論を誘導して無理やり戦争を仕掛けるかもしれませんが。そろそろ武器類の在庫の賞味期限(笑)も切れる頃ですし。
アメリカやヨーロッパでは、相変わらず紙幣を印刷しまくって市場に通貨を供給しまくっています。意図的にインフレを起こして借金をなし崩しにするつもりの様ですね。
日本は圧力を掛けられているのか、大局的な理性からか、もしくは自己犠牲の精神からか(笑)、この通貨印刷競争には参加していませんが、そのワリは円高という形で世界の不景気を日本国民が背負わされていたりするのですが。
ちなみにブロック経済というのは、早い話が、『仲の良い国だけでつるみ、友好的でない国を締め出して彼らのマーケットと仕事を奪う仕組み』です。
もちろん、締め出される国も自国の存亡が掛かっていますので黙ってはいません。限られたパイの奪い合い、遠慮の無いエゴのぶつかり合い、まさに戦争です。
少々形は違いますが、第二次世界大戦前夜の様相です。歴史はやっぱり繰り返すのですね。
そう考えると、日本国内では何だかよく分からなくなっているTPP参加についての議論も、広く深い目で見る必要があるのですが、国によって(=税金によって)守られてきた規制産業や既得権益のある方々は相変わらず猛反対していますね。
何でTPP参加に猛反対するのでしょうか?極端な事を言えば、オレンジ・牛肉・自動車の自由化で、結局日本全体としてはどうなったのか、一体誰が被害を被ったのかをよくよく考えて頂きたいなと思います。ぶっちゃけ、被害を被ったのは既得権益でずっと美味しい思いをしていた人達だけですがな。
日本がこれからどうやって生き残って行くか、この閉塞感や先の見えない未来をどう打開するのか、もっといえば、日本国民にどういった明るい未来を描かせたらいいのかを考えれば、自ずと政治が取るべき道は見えてくるかと思うのですがね。
アメリカの強引なやり方には注意が必要ですが、それを何とかするのが外交であり政治そのものです。
まあ何だかんだ言っても、日本一国で生きて行ける訳も無く、TPP参加は避けられないかと思いますので、いっその事この機会に古い仕組みや制度をぶっ壊して、後ろ向きではなく前向きにTPPを利用すれば良いのではないかと思います。スクラップ&ビルドは古今東西、世の常、人の常です。
新しい産業が興り、新しい企業も生まれて来れば、日本にもチャンスがあります。世の中が明るくなれば、少子高齢化も打開出来るかもしれません。
とはいえ、残念ながら目下日本国は、危機の瀬戸際である事は間違いないのですが。
何はともあれ、生き残るためにはとにもかくにも自分で備えるしかありません。
くどい様ですが、何事も自己責任です。
自分で備えをしていなかったためにドン底に落ちた際に、世の中や他人を恨んだり妬んだりするのは止めて頂きたいと思う次第です。
四の五の言っても仕方ありませんので、とにもかくにも今年も頑張りましょう!